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がんばりすぎずにあるこうや。

J2第17節 "1-0"の戦い方

2011 Jリーグ Division 2
第17節 ジェフユナイテッド市原・千葉△1 - 1△横浜FC
1位(勝点22)→2位(勝点23)

先週は日曜日にずっと雨予報が出ていて、とにかく天気が一番の心配だった週末。雨に濡れての観戦はカンベンしてほしいよなーと思っていましたが、夜中のうちに雨雲が過ぎ去ってくれたようで、三ッ沢では降られずにすみました。気温もあまり上がりませんでしたが、しかし湿気はすごかった。この時期は手や顔が異様にベタついてイヤですよねぇ。

スタメンを振り返ります。GKに岡本。山口、竹内、ミリガン、青木良太の固定されたバックラインに、ボランチは今回は佐藤勇人ファン・ゲッセル伊藤大介が右ウイングに入って、米倉、深井、オーロイの布陣。ベンチには今季初めて茶野が登録されました。前節スタメンの太田は右足の内転筋を痛めたようで、本人のblogによると回復までには少しかかるようです。

三ッ沢球技場のゴール裏はピッチと非常に近く、また高さもない(今回は最前列だったこともありますが)ため、試合の展開を俯瞰して見るには不向きです。ピッチの反対側で起きていることはなかなか状況がつかみにくいので、そのあたりはご容赦いただきたく。ピッチに近い専用スタジアムは、サポーターにとっては臨場感抜群で良いものですけど、"観に行く"にはちょっと厳しいものがありますよねぇ。

印象としては、ゲームを支配していたのは終始横浜でした。アウェイだからと守備的に入ったのかもしれませんが、いつものジェフの戦い方と比べると極端に引いていたように思います。ルーズボールを拾っても、前にボールを送る場面が少なくて、とりあえず一度最終ラインまで下げる。まるで約束事でもあったかのように、ミリガンや竹内がボールを触る回数がやたら多かった。かと言って、バックラインからきちんとビルドアップができているかというと決してそうではないわけで、ハイボールにしろ平面でのショートパスにしろ、ルーズボールから簡単に相手にかっさらわれてしまうというシーンが目立ちました。

岡本やミリガンが身体をはってゴールを守ってくれていましたが、あれだけシュートを浴びせられるってことは、守備が安定してないってことです。とにかく中盤でボールが全く収まらない。ボランチに高さのあるファン・ゲッセルを置きましたが、横浜はコンパクトにパスをつないで中盤を支配しようとしてきたので、ちょっとミスマッチになってしまった感も。佐藤が左右に動きまわっていたためか、ファン・ゲッセルはセンターにデンと構えてあまり激しく動くことはありませんでしたが、今回はファン・ゲッセルのボールキープがかなり危うかった。マッチアップした寺田や藤田優人がかなり激しいチェックをしかけてきて、彼はこれにほとんど対応できず、無理にボールを抱え込もうとしてかえってボールを放してしまい、相手に奪われるということを何度も繰り返してしまいました。もっと素早くボールを味方に預けることができれば良かったんですがねぇ。

まぁそれでも、深井が柳澤のミスを見逃さずボールをかっさらって、オーロイの足下にドンピシャの(ホントにドンピシャの!)パスを送って先制できたわけです。劣勢の中でも、ジェフお得意のフォアチェックからゴールを奪うことができたわけですから、虎の子の1点をどうにかして守りぬくってことができたんじゃないのかと思うわけです。ドワイト監督は、劣勢の状況でそれを修正するための采配には多大な手腕を発揮する人ですが、優勢の状態ではほとんど動こうとしません。スコア的には上回っていましたが、内容的にはずいぶん押されていたわけなので、前線でボールを落ち着かせることができる選手、林や青木孝太といった選手を入れて高めでキープしつつ、あとはとにかくボールを跳ね返してクローズしてしまうこともできたと思うんですよ。そういうのが「アウェイでの勝ち方」だと思うんですが、それができずに残り5分粘り切れなかったというのは、なんとももったいないなと。

それから、形はどうあれオーロイにゴールが生まれたことは大きいと思います。FC東京戦以来2カ月ぶりのゴールです。最近のオーロイは、ポストプレーでの周りとの呼吸がやや合わなかったり、相手DFに必要以上にボディチャージされたり、主審にも警戒されて不利なジャッジを受けたりで、けっこうフラストレーションがたまっていたようですからね。今回もなかなか決定的なチャンスにつなげることはできませんでしたが、フォワードの本分であるゴールをひとつ奪ったことで、いい意味で吹っ切れてくれればいいなと思います。次は累積警告で出場停止になってしまいましたが、ひとつ空くうちにコンディションを整えてもらって、湘南戦でまた良いプレーを見せてもらいましょう。

次は栃木との首位攻防戦になりました。オーロイがいない分は、久保や青木孝太が奮起するでしょう。アウェイで苦しい戦いを強いられているわけですから、ホームでは何が何でも勝たねばなるまいて。日曜のナイトゲームは遠方から駆けつけるサポーターにはなかなか厳しいスケジュールですが、苦労が報われるように精いっぱい応援しましょう。

[J'sGOAL]【J2:第17節 横浜FC vs 千葉】レポート