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がんばりすぎずにあるこうや。

J2第20節 悔しさをバネにして

2012 Jリーグ Division 2
第20節 ジェフユナイテッド市原・千葉●1 - 2○東京ヴェルディ
1位(勝点39)→2位(勝点39)

すっかり夏になって、動けば動いただけ汗が出るという厳しい季節になりました。首位攻防戦になった味スタでの試合は、1-2で敗戦。なんかねー、こう、すっごく悔しいですよ。試合が終わって負けて、あれほと「ちっきしょぉぉーーー!!」って思ったの、ずいぶんとひさしぶりな気がします。2点リードされたけど、終盤はそれでも勝点をもぎ取れるを期待させてくれる戦いぶりでした。選手たちは誇らしいほどに全力で戦いましたよ。だからこそなおのこと悔しいわけで。

大一番に臨んだスタメンですが、GKに岡本。最終ラインは、大岩、竹内、山口智、レフトバックは風邪で体調を崩した武田に代わって渡邊圭二が3ヶ月ぶりの出場。ボランチ佐藤勇人佐藤健太郎のセット。右に田中佑昌、左に兵働が開き、藤田と米倉のツートップでスタートです。

視点が低かったせいか、前半は中盤の動きはあまりダイナミックに見えませんでした。それはおそらく、ヴェルディボランチ2枚、梶川と和田拓也が中盤をコンパクトに締めつけてスペースを潰し、ジェフの選手がぐるぐると動き回る隙を与えなかったこと、それとジェフのパスワークにミスが目立っていたことが原因でしょう。ポゼッション志向の平面サッカーを標榜している以上、ショートパスの精度は特に重要視したいところ。中3日という日程が影響したのかは分かりませんが、つまらないところでブレーキがかかってしまうのはもったいないですね。佐藤健太郎もコンディションが良くなくて、パスミスが多かったり本来の巧みなプレスが不発だったりで相手の勢いを殺すことができなかった。惜しいところでした。

渡邊は、やはり試合間隔がかなり空いてしまったせいか、明らかに良くなかったですね。左サイドは、前の兵働もブレーキになってしまったようであまり効果的に機能できていませんでした。渡邊はもともと守備にはやや難のある選手で、しかしそれに目をつぶってでも、積極的なオーバーラップから高精度なクロスや、パンチのある左脚のミドルショットといった攻撃面での貢献を、木山監督は期待したとのこと。結果的には裏目でした。ヴェルディの右サイドは森勇介西紀寛いう経験豊富なベテランで、試合勘の足りない渡邊は翻弄されっぱなしでした。それをカバーしようと山口智が奮闘して、結果的に流れからの失点はゼロに抑えましたが、山口自身のパフォーマンスや守備ブロックのコントロールという部分でマイナスがあったのは否めない。渡邊一人を責めるのも酷ですが、早い段階でてこ入れがあってもよかったんじゃ、とは思いますね。結果論ですけど。

もうひとつ結果論で言うと、やっぱりオーロイかな。今回のオーロイのプレーぶりは、まさに鬼気迫るところがありました。ものすごい迫力。パワープレーで相手をグイグイ押し込んでいこうという意図はこれまでも何度かありましたけど、今回は間違いなく奏功していました。セカンドボールもよく拾えていたし、オーロイでDFを釣って藤田や米倉がフィニッシュできてたし、事実オーロイがゴールを挙げたわけだし。川勝監督が恐れたように、あと10分でも早かったら追いつけていただろうか、とか、最後のプレーでオーロイが躓かずに万全の態勢でアタマを振れていたらどうだっただろうか、とか、そういうことをやたら考えてしまうんですが、それもこれもそれだけの期待感を持たせるだけの闘いを見せてくれたってことです。ホント、あともうちょっとだったんだよな。もー。この借りはフクアリで返す。必ずだ。

そもそも失点の少ない今年のジェフですが、先制された試合では5戦1勝4敗と、試合の中での修正・巻き返しというのがなかなかできていません。2失点以上した試合では3戦全敗。こんなところにも「守備的な相手にどう対応するか」という課題が浮き出ています。であれば、必ず先手を取れるように、アクシデントに対応できるように、練習を鍛錬を積んでいくほかない。パスやシュートの精度、動きの質、選手間の連携、パックアッパーのレベルアップ、そういったところを地道に積み上げて積み上げて、土台をきちんと固めて固めて、ちょっとやそっとじゃ崩れない砦を築きあげるっきゃない。木山さんはそういう部分はかなり得意な人だと思うんで、今回の課題はしっかり次に活かしてくれるはずです。

次の試合でちゃんと勝つことが大事です。次の湘南戦は、内容そっちのけで何でもいいから勝つこと。湘南もまた調子を上げてきているし、がっぷり四つで組み合ってくるでしょう。しっかり叩いて、またその次につなげていかないとね。

[J'sGOAL]【J2:第20節 東京V vs 千葉】レポート