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がんばりすぎずにあるこうや。

ライブレポート SoundGenesis OB LIVE 2012

SoundGenesis OB LIVE 2012 / 八王子MatchVox

9/16の日曜日、大学の先輩Tgcさんが当時所属していた音楽系サークル「SoundGenesis」(通称「サウジェ」)のOBライブを見に行ってきました。僕自身は所属していたわけではないし、Tgcさん以外に知ってる人もいないしで、完全に門外漢だったわけですが、サウジェのライブには以前から興味があったので行ってみることに。

ライブではいろんなバンドが入れ替わり立ち替わり演奏していて、どれも違って個性的で面白かったです。こういうアマチュアのジョイントライブはあんまり行ったことがないんですが、今回は大学の単一サークルのライブってことで、ホール全体がわりとみんな見知った関係っぽかったので、ある種独特の雰囲気ではあったのかな。僕自身は、当たり前ですが周りに知ってる人が誰ひとりいない状況だったので、ずっと下手後方にあるバースペースに座って眺めておりました。角度的にスピーカに重なってしまって、下手側で演奏していた人たちはほとんど見えない状態でしたので、そのあたりはご容赦を。

こういうジョイントライブは、本でいえば短編集みたいなもんで、全体としてどうだったかというのはなかなか言いづらいんですね。なので、それぞれ思ったことをぱらぱらと書いていこうと思います。「ぶっちゃけた感想」でいいってサウジェの人に公認いただいたんで、ぶっちゃけて書きますよー。バンド名はサウジェのBBSに貼ってあった出演リストに依ります。間違ってたらごめんなさいね。

長くなりそうなのでたたみます。

【1組目:田村めぐみLive fancy genesis

開幕早々、嵐のように突き抜けた1組目。2体の着ぐるみを登場させて踊らせるという演出は見ててなかなかシュールで面白かったです。田村ゆかりコピーバンドって言ってたかな?キャッチーなコミックソング中心で、リードアクトとしてはベストだったかも。ドラムスがとにかく素晴らしくて、歌うように流麗なロールが実に印象的でした。そのドラムスやベースといったリズム帯に押されて、ギターや特にヴォーカルの迫力がほとんどゼロになってしまっていたのは残念。声が全然聞こえなかった。最後にステージトークしていた「気ぐるみの中の人」はとても口上が上手くて、メンバー紹介も澱みなく、とりわけSpecialThanksをしっかり紹介していたのが素敵でした。

【2組目:THE CC】

ギターとドラムスのツーピースというチャレンジングな構成だった2組目。しかしそれをハンデとせず、むしろベースラインがいないことによる柔らかく軽い音色を活かしきった演奏で好印象でした。2人ともプレイしながらヴォーカルも出来ていたので、欲を言えば二声のハモリがもっとあると良かったなぁ。曲の構成がちょっと淡白に偏りすぎた感じは確かにあって、そのせいでホールの空気をしっかり掴みきるというところまではいっていなかったのは残念でしたね。ああなっちゃうとステージトークも恐る恐るという感じになってしまうし。どアタマに、がっちり観客に「聴き入らせる」ような曲か何かがあれば良かったのかも。

【3組目:不定期休暇】

曲のジャンルの名前が思い出せないんですが、低音中心で重めのヴォーカルを響かせる、ロックといえばロックのような、そういう曲が中心でした。そういうバンドでメンバーの半分が女性というのは珍しいなと思いましたね。このバンドはいかんせんやっつけ感がものすごくて、パートごとの歯車が全然噛み合ってないんですね。バラバラなのよ。ステージトークも悪い意味でテキトーだし、メンバー紹介するなら変にひねらずにしっかり紹介するべきです。「とりあえず決めたセットリストはやるだけやるかー」っていう感じが、見ててちょっと腹立たしかった。別にお金払っているわけじゃありませんけど、あの態度はオーディエンス対してさすがに失礼ですよ。

【4組目:凛としてピザ】

やたら盛り上がってましたねー。有名な曲だったのか、僕は全然わからなかったんですけども(まぁ今回のライブは知ってる曲のほうが圧倒的に少なかったけどw)。ヴォーカルのキーがものすごく高くて、だいぶ無理して歌ってるんじゃなかろうかと心配になってしまいました。ヴォーカルの人はホールを煽るのがなかなかうまくて、ステージでパフォーマンスするのに慣れてるなーという印象。演奏のバランスが多少壊れても、ホールを盛り上げることを重視したような感じがしました。まぁそういう思想もアリと言えばアリなのかな。

【5組目:ナノペペ】

アコースティックギター2本によるアンプラグド。スタイルとしてはDEPAPEPEのオマージュですね。これが素晴らしかった。もともと僕がこういう音楽が好きだということもあるんですけど、技術もしっかりしてるし、音にちゃんと厚みもあるし、トークも含めて全体の構成がよく練られていて、まったく過不足がない。しっかり合わせて作り込んできたんだと思います。何よりDEPAPEPEのスタイルをきっちりコピーしきっていたのが良かったですね。見事なステージでした。

【6組目:Feel the Air

こちらはcapsuleのオマージュ。前の組からの落差がすごいw ヴォーカル、メロディギターにシンセが2つという"バンド"というには異色の構成でした。前述のTgcさんはここですね。ヴォーカルは、見た目の第一印象に反してずいぶんと華奢な歌声で、細い声は魅力なんですけど、パワー不足な面も。オリジナル曲は彼女の本来のキーに合わせてアレンジしているので、声の魅力が引き立って素敵でした。この曲は僕が大学の研究室にいたときに同研の先輩だったTgcさんに聴かせてもらった曲なので、とても懐かしかったですね。メンバー紹介でのDJプレイはなかなか斬新で面白かった。あと自演アンコールにはワロタw

【7組目:わんおく】

7組目にしてようやく「ライブらしいライブ」という感じ。曲調もポピュラーロックでバンドの構成もオーソドックスだし、変に奇をてらってややこしくすることもなくしっかりとパフォーマンスをしてくれていて、妙な安心感がありましたね。その分インパクトが薄いので印象に残りにくいという面はあったかもしれませんが、ちょうど中間近くでこういうスタイルが挟まるのは、張りすぎたテンションを少し緩める意味でも良かったと思います。比較的ゆったりと聴けました。

【8組目:兎。】

ここはパワフルでしたねー。パンクというほどではないけど、どロックではありました。とにかく完全燃焼してやろうという気概は見てて清々しかったです。ガイコツマイクなんて今どきほとんど見ないでしょw あれは多分このバンドのスタイルを表すシンボルみたいなもんなんでしょうね。後半はもう完全に息切れでして、ライダーズハイに任せてなんとか走りきったという感じでした。

【9組目:Alpaca Best Condition】

ダーク系のパンクロックに寄った感じの曲が中心でした。シャウトが多くて、照明演出もギラギラとまぶしくて。でも、申し訳ないんだが僕はこういう曲は苦手なのです。なのであんまり書けることもなく・・・・。スイマセン・・・・。

【10組目:サッカー日本代表 A-30】

メンバー全員がサッカーのジャージで登場し、セットリストもことごとくサッカー関連で固めてくるという構成で、もうサカオタのアンテナがビンビン反応しまくりでした。タマシイレボリューションは男性ヴォーカルにはさすがにちょっと辛かったか。MONKEY MAJIK「Change」を入れてきたのはなかなか面白かったですね。これはアジアカップの勝手PVに使われていた曲で、その高いクオリティにサッカーファンの間で大きな話題になったのでした。トークは曲紹介中心でほとんど何を話すか決めていなかったと思うんですが、ちょっとおふざけに偏りすぎたかな。MCの人のキャラクタもあるかもしれませんが、もうちょい練ってもよかったんでは。

【11組目:ぼーなすとらっく】

いきものがかりコピーバンドということでよろしいのかな?「後半はみんな上手いし、最後のバンドはけっこう盛り上がるよ」とは聞いていましたけど、たしかにこのバンドだけなんか扱いが違う感じがしました。それまで静かに見ていた人たちですら、立ち上がって前に出て盛り上がってましたもんね。MCやってた男の子の「ぃえーい♪」連発には思わず笑ってしまったw 他に言うことねーのかとw メンバー紹介は楽器を演奏しながら一人づつ紹介するやり方で、このやり方は僕はけっこう好きですね。ヴォーカルの女の子はアカペラで一節(SAOのOP曲かな?)披露してましたが、声量もパワーもあって綺麗な歌声でした。なのに本番で他の音にまぎれて潰れ気味だったのはなんでだろう。

単一サークルの集まりとは思えないほどの人の集まりようで、聞くと上は00年度、下は現役の12年度(つまり今年の1年生)までいたそうです。12年分もいればそりゃ大規模にもなるわな。演者も観客もお互いある程度知っているということで、ステージとホールが"つぅかぁ"で盛り上がっている印象は強く受けました。これだけの規模のイベントをひとつのサークルができてしまうというのはすごいことだと思います。運営側は大変でしょうけど。でも今回のライブも1バンド当たり30分のペースはちゃんと守られていたし、順調に進んでいたんじゃないでしょうか。見事でした。

ライブのあとは打ち上げに混ぜてもらいました。いままでtwitterでしか交流の無かったサウジェのOB生・現役生の皆さんにお会いしまして、いろいろと話もできまして、楽しかったです。中には10ほども年下の子もいて、自分がどれだけ歳を食ったかを実感してしまったり。歳の離れた人たちと話をするのは楽しいですね。完全に門外漢の僕にも気楽に話かけてくだすって、とっても助かりました。引き合わせてくださったTgcさんにはホントに感謝感謝であります。「twitterでおなじみのばぐーさんです」っていう紹介はどうかと思うw またイベント事があったら呼んでください。

大学を卒業したあともこうして集まれる場があるというのは、実に良いことだと思います。僕はサークルに入ってなかったんで、そういうのが全く皆無ですからね。サウジェの人たちがすごく楽しそうなのを見てると、僕も何かサークルに入っておけばよかったなーと思わずにはいられません。打ち上げはさながら同窓会のような雰囲気でした。うらやましい。出演のメンバー紹介を聞いてると06年度以降の人が多かった印象ですが、こういうのは細くても長く続けていった方が絶対に良い。僕はなかなかそういうつながりを維持するのが苦手で、昔からの友人ってあんまりいないんですが、若いころの体験を共有している仲間って貴重ですからね。OBライブも長く続くといいなぁと思います。お疲れさまでした。