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がんばりすぎずにあるこうや。

ライブレポート SoundGenesis OB LIVE 2013

SoundGenesis OB LIVE 2013 / 八王子MatchVox

昨年に続いて、母校の音楽サークル「SoundGenesis」ことサウジェのOBライブを見に行ってきました。前回はバースペースにいて音的にちょっとアレだったし下手側がほとんど見えなかったので、今回はほぼ真ん中に陣取って全体を見渡せるようにしてみました。代わりに椅子がなくて立ちっぱなしになってしまって、腰と足裏のダメージがすごいことになっちゃったんですがねw あれしんどいわー。なんとかならんのかな。

例によって少しづつ「ぶっちゃけた感想」など書いていこうと思いますよ。サウジェの文化に触れていない人の戯言なので、お手柔らかに読んでくださいませねw バンド名はサウジェのBBSに貼ってあった出演リストに依ります。間違ってたらごめんなさいね。

長くなりそうなのでたたみます。

【1. 黄昏にゃんこ】

ヴォーカルとアコースティックギターという、なんとも静かな開幕。自身も言ってましたが、たしかにリードアクトにはちょっと不向きだったかもしれませんね。ヴォーカルの女性はヴァイオリンも演奏していて、これはなかなか素敵でした。やっぱり弦の音っていいわぁ。オーソドックスな構成のバンドが多かったので、ヴァイオリンの存在は目を引きますね。ヴォーカルにしろヴァイオリンにしろ、ビブラートの意識が強くてちょっと音が震えすぎているのは気になりましたけど、歌声もパワーがあってきれいでした。ギターの人は、演奏も上手いし声も良くて魅力的なのに、トークがあまりにも拙いのが本当にもったいない。

【2. 三代目J Paul Brothers】

いかにも"バンド"という構成のバンド。2曲目にL'Arc~en~Cielの「Honey」をやってましたが、このときのベースの彼はもうお見事というほかないですね。僕も高校のときにラルクの曲をベースでやろうとしたことがあったんですが、あまりに複雑な運指に挫折して、相当簡略化して引いたのを覚えてます。若干の端折りはもちろんありましたけど、それでもあそこまで再現したのはすごいと思う。ヴォーカルの人はトーク慣れしていて、ホールを温めるのにはちょうど良かったと思います。最後ので台無しだったけどな!w

【3. テトラカンパニー2】

今回のOBライブは現役生バンド枠を設けたということで、そのうちのひとつ。さすがにみんな上手い。特にドラムのテクニックは見事で、高速ロールをきれいに叩けるというのは聴いてても気持ちいですね。いわゆる「歌うようなドラム」というやつです。ただ曲がヘビーメタルなもんで、メタルが苦手な僕にはなかなかしんどかった。ヴォーカルの彼は見るからにものっそい緊張していて、トークは噛みまくっておりましたw 歌ってても全然ホールのほう見てなくて下ばっかり向いてて、オーディエンスをあおって盛り上げることもできたはずなのにもったいないなぁと思いました。

【4. ぼーなすとらっく】

曲に乗せてメンバー紹介をするというユニークなメンバー紹介が面白かったです。ああいうの好きだなー。欲を言うと、今回は紹介の部分で音を止めてましたけど、あそこが16拍なり32拍なりでまとまって、リズムを保ったまま流れていくともっとスマートだったかも。音の面では、ベースの音が妙に軽く感じたのが気になりました。意識的にそうしてたのかしら。まぁでも、ノリと勢いだけで突っ走っていけるというのは若さの証明でもあるよなぁと思いました。ヴォーカルさんの声は個人的にすごい好みです。昨年はちょっとバックサウンドに負けちゃってたようにも感じましたけど、今回はそんなこともなくしっかり主張してました。

【5. Meganedeth】

メタルバンドMegadeathからとったユニット名でしょうが、やってる音楽は正反対です。キーボード、アコギ、ヴォーカルというスリーピースですが、ゆったりとした曲を静かに奏でるアンプラグドスタイル。落ち着きますね。ライブのちょうど真ん中で、熱せられた空気をゆっくり冷ますような音楽を挟んだのは大正解だと思います。少人数でしかもメロディ帯だけのアンサンブルは、ちょっとしたミスが目立ちやすくでなかなか難しいと思うんですが、とてもきれいに鳴らしていました。ポップスの名曲をアンプラグドにアレンジしていましたが、あのアレンジはオリジナルなんですってね。恐れ入った。パーカッションか何かが入って少し跳ねるような感じの曲も聴いてみたいですね。

【6. 石原バンド(仮)】

いしはらゆるされない。

・・・・だけで終わるのもさすがにアレなのでw 開始2曲目でギターの弦が切れるというアクシデントがあったにも関わらず、そんなこと全く気にせずにやりきってました。まぁ張り替えてる時間なんてないのでやるしかないんでしょうけど、開き直りというか切り替えはすごいですね。曲の終わりがいまひとつカチッと合わずに締まらなかったのは残念だったなー。ちょっと走り急いでるような、前のめりなパワーはすごく伝わってきましたんで、"例の"アクシデントに焦らずに、開き直ってひとつひとつ丁寧に鳴らしてまとめられればもっと良かったと思います。

【7. "死せる英雄(さうじぇ)達の戦い(ライブ)"】

こちらも現役生枠。なんとSoundHorizonのコピーという超難関に挑戦です。総勢11人という大所帯の構成で、しっかり役割分担もして小道具も準備して、できるだけ忠実にサンホラの世界観を再現しようとしていました。僕はサンホラのライブは5年前に一度見ただけだし、サンホラの曲もあんまり聞いてないので、実際の再現度についてはなんとも。ただ、演奏も歌もすごくうまくて、女の子たちが裏声の高音をきれいに響かせていたのが印象的でした。それだけに、演技の部分でやっぱり恥ずかしさが入っちゃって少しだらだらしてしまったのが本当にもったいないと思います。でもあそこまでできるなら、本気でオリジナルでミュージカルを一本やってみてもいいんじゃないかと思う。

【8. 女王まりこと下部達】

サンプリング音源も使って、少人数ながら厚みのある音楽をたっぷり奏でていました。名は体を表すというか、バンド名にコンセプトがしっかり表れていますけど、曲のジャンルや演奏だけでなくて、いわゆる「設定」の部分を含めて"やりきってる"なーと。自分たちのスタイルをきちんと持ってそれを貫けるっていうのは、とても大事なことだと思います。見ているほうには必ず伝わるものだし、そういう世界観を感じる気構えができるものですからね。音楽だけでなくて、"ステージ"をちゃんと楽しめたなっていう感じがとてもしました。

【9. 暴兎 -bouto-】

でましたガイコツマイクw 「盛り上げることだけを考えてやろうと思うんで」と言っていましたが、残念ながら思うようにはいきませんでした。明らかな練習不足がモロに露呈してしまいましたね。リズムキープもいまひとつできていなかったし、ヴォーカルさんは声がほとんど出ていなかった。全員がお互いの様子をうかがいながら恐る恐る演奏しているので、全体のバランスがどうしても安定しない。ここの技術は決して低くないと思うし、ランナーズ・ハイで突っ走るパワーを持っているのは前回のライブで見て知っているだけに、本当にもったいないライブになってしまいました。

【10. ちょっと~夢幻夢幻夢幻!!(わんおく)】

大トリ。「なんでトリになったのかわからない」なんて言っていましたが、とんでもない。大トリにふさわしい、ちょっとレベルの違うライブを見せてくれました。ここの技術が非常に高いのはもちろん、バンド全体の一体感がしっかり出来上がっていて、きっちり練り上げてきたんだなーというのがよくわかります。確かな技術に裏付けされたチームワークというのは、ちょっとくらいのアクシデントも吹き飛ばすくらいの迫力を作り出しますね。見事なクライマックスでした。

今回のライブは、出演間の準備時間が余裕をもってとられていて、そのおかげでどのバンドもバタバタせず余裕をもって演奏できていたように思いました。反面、幕間の時間が長いことでホールがちょっとダレ気味なるきらいはあったかもしれません。はじめのうちは親しい仲間内で話したりしているのでいいと思うんですが、後半はどちらかというと疲れのほうが目立ってしまった面もあるかと。お酒飲んだり、ずっと立ちっぱなしだったり、けっこう体力的にはハードですしね。

前回と違って、ホール全体を巻き込んでわーっ!と盛り上がるようなシーンがなかったのはちょっと残念だったんですが、もしかしたらそういう部分も影響したかもしれません。プロジェクタを使って何か映像流すとか、MCを用意して幕間トークで場をつなぐとかして"飽きさせない"工夫があってもいいかなと思いました。準備はその分大変になってしまいますが。

ジョイントのライブはいろいろな音楽がいっぺんに聞けて楽しいですね。これだけのものがドリンク代の500円だけで聞けるというのは、けっこうお得なんじゃないかなぁ。内輪的な楽しみ方になる部分があるのは確かですけど、外の人も見に行ってみてもいいとおもうよ。出演されたみなさん、長い時間お疲れさまでした。

終演後はまた打ち上げにお邪魔しました。また新たに知り合った方たちもいて、楽しく過ごせました。お世話になりました。サウジェはいい人たちばかりなので、完全部外者の僕のような人でもさっくり受け入れてくれてうれしいです。これからも末永くお付き合いくださいね~。