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がんばりすぎずにあるこうや。

J2第20節 プランB

2013 Jリーグ Division 2
第20節 ジェフユナイテッド市原・千葉○2 - 1●徳島ヴォルティス
6位(勝点29)→6位(勝点32)

4年目にしてようやくいいお天気に恵まれたという徳島とのアウェイゲームは、5試合ぶりの勝利となりました。ようやっとひとつ結果が出ましたね。閉塞感を打破するきっかけを得るには、まず何よりも勝利という結果を得ることが大事なわけで、そういう意味では良いゲームだったんじゃないかと思います。現地に行かれたみなさんはお疲れさまでした。

スタメンを振り返ります。GKは岡本。4バックは変わらず、米倉、竹内、山口智高橋峻希ボランチが今回は佐藤健太郎伊藤大介のセット。2列目には、右に兵働、左が谷澤、セカンドトップには大塚翔平が抜擢されました。最前線はケンペス佐藤勇人は前節の負傷を受けての大事を取ったベンチスタート。それから町田也真人がベンチ入りしましたが、やはり出番はありませんでした。トレーニングマッチでは好調を維持しているようなので、早くチャンスがもらえるといいのですが。

試合の入りでは、伊藤と大塚の先発起用がドンピシャでハマッた形になりました。球離れがよくなり、かつ縦にチャレンジングなパスを出せるようになった伊藤は、前線のリズムを形作るのに十分な役割を果たしました。兵働とともにパスの出し手が増えたことで単純に攻撃のバリエーションが増えて、徳島にプレスの的を絞らせませんでした。大塚も自身の持ち味である的確なポジショニングと卓越したテクニックを発揮してチャンスメイクしていました。この二人がいることで、ボランチの位置からバイタルエリアに向けて楔のパスが効果的に入るようになって、これは相手にとってはけっこう脅威だったんではないでしょうかね。加えて遠目からでも積極的にミドルシュートを狙うようになって、徳島の守備の対応に苦労させたのは大きかった。兵働の先制ミドルは、テレビで見てても入るとは思えない"普通すぎる"軌道で、松井も動かずあたかも見送ったかのようだったし、なんか喜んでいいんだかなんなんだかって感じになっちゃいましたw

少ないタッチでテンポよくパスをまわして相手を翻弄しまくるというのは、前節横浜戦でも垣間見られたやり方です。今のところこれはうまくハマっているし、それによって伊藤と大塚という新戦力の台頭も見られています。田中佑昌に比べれば大塚の運動量は多くないので、積極的なフォアチェックで相手DFにプレッシャーを与えるとか、スピードで相手を圧倒してアタッキングサードを強襲するとかいうことはあまり期待できない。それでも、大塚にはポジショニングの良さとか軽快なステップワークで相手をきりきり舞いさせるっていう良さがあって、それを活かすための土台も徐々にでき始めていますから、相手関係やコンディションによって使い分けていければいいと思います。スンウもまた違ったリズムで攻撃を組み立てられる選手だし、プランが多いに越したことはないんでね。

で、これが90分続けられればいいんですけど、先制した後の前半の後ろ15分と、後半のアタマ15分は、なぜかガクッとペースダウンしてしまいました。前半はしっかりクローズするという意味で良かったかもしれませんが、後半の立ち上がりで慎重になりすぎて、ぐっと前に出てきた徳島に立て続けにチャンスを作られてしまったのは反省材料です。ハーフタイムのところでうまくリセットできていないのは、今シーズン何度か見られる良くない癖ですね。こうなると相手も勢いをもってポジションを押し上げてくるし、失点はその流れからのもの。柴崎のファーストタッチは見事なもので、実際その時点でもう勝負ありだったんですが、その二つ前のところできちんとプレスをかけて縦のパスを出させないようにしないといけません。このあたりはボランチが伊藤になっていることのある意味弊害ではあるんでしょうけど、守備のときの負担が後ろ寄りになってしまっているのは見逃せないところだと思います。

追いつかれてもそのあとすぐにまた得点できてリードを奪えたのは良かった。いろいろな"たまたま"が重なったラッキーなゴールですが、伊藤は利き足でない左脚を無遠慮によく振りぬきました。ああやってボックスに飛び込んで、えぇーい!って打っちゃうっていうの、なんか勇人っぽいですよね。最後は守備を固めてぼんぼんクリアして試合をぶっ壊し気味にして、きっちりとクローズしました。いや、この試合の締め方はなかなかアウェイ的に大変よろしかったと思います。このチームはこういう終盤の「開き直り方」が本当にヘタクソだったもんな。いい傾向です。

今週末はヴェルディとのホームゲームです。ヴェルディもいま一つ本来の力を発揮できてないようなところがありますね。でも前線の迫力は屈指だし、近年は苦戦してばかりの相手なので、つかみかけてるいい感触を確かなものにするためにも、良い試合をして是が非でも勝ちたい。この試合で早くもシーズン折り返しですから、いい気分でターンしていきたいですな。

[J'sGOAL]【J2:第20節 徳島 vs 千葉】レポート