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がんばりすぎずにあるこうや。

J1第24節 さあ立てよ、ともに行こう。今日の勝利をつかもうぜ

2013 Jリーグ Division 1
第24節 サガン鳥栖△1 - 1△名古屋グランパス
鳥栖:14位(勝点26)→14位(勝点27) 名古屋:9位(勝点33)→8位(勝点36)

福岡に前日入りして、土曜日はベアスタに行ってきました。ずっと行ってみたかったスタジアムだったので、とっても楽しみにしていました。台風接近の予報が出ていたので、残念ながら屋外イベントがことごとく中止になってしまいましたが、雨自体はそれほど強く降らずに試合も無事に開催されてよかったです。ウィントスくんにも会えたしね。

では、両チームのスタメンを振り返ります。まずホームの鳥栖は、GKに清水から電撃移籍した林彰洋。4バックは右から、丹羽、菊地、ヨ・ソンヘキム・ミヌ。ドイスボランチにニルソンと高橋義希が陣取り、水沼と金井の両ワイド。野田と豊田洋平がツートップを組みます。対するアウェイの名古屋は、GKの楢崎以下、田中隼磨、ダニエル、増川、阿部翔平のバック4と、中村直志ダニルソンボランチ。右に藤本淳吾、中央に玉田、左に小川が入り、ワントップにケネディという4-2-3-1です。鳥栖のベンチには磯崎や藤田直之がいて、名古屋のベンチには石櫃に矢野貴章永井謙佑ですよ。なんて贅沢な・・・・。

結果的には1-1とロースコアのドローゲームになりましたが、見どころも多くて面白い試合でした。時間帯によって見事に試合の主導権が入れ替わり、その度に両軍が必死に攻めて必死に守る展開が続いて、見ているほうにも大変エキサイティングでしたね。これだけのゲームができるというのは、やっぱりJ1はすごいな。環境はチームを強くしますね。

とはいえ、お互いに決め手を欠いていたのも事実です。ともに両サイドがいまひとつ不安定で、それでも愚直にサイドを基点にするサッカーをやり続けた。鳥栖は序盤は右の水沼の動きが芳しくなく、展開してからのスピードアタックに課題を残してフィニッシュまで持ち込めず。名古屋は前線のほとんど全員が真ん中に集まりがちで、ならばサイドバックが勇気を持って上がってくればいいものを、その押し上げがもうひとつ迫力不足で、ケネディの高さも活かせませんでした。楢崎と林が共にそれほどの仕事せずに終わってしまったというのが、両チームの前線の力不足を露呈しています。もちろん、それだけ守備陣が水際で踏ん張っていたということでもあります。

そういうわけで、取りあった1ゴールづつはまさにワンチャンスをモノにした形でした。セットプレー崩れの名古屋のゴールシーンは、鳥栖のバックスにはかなり防ぐのが難しい形になってしまいましたし、鳥栖のゴールは野田が中村直志をぶち抜いた時点で勝負あり。スタイルが結実した見事なゴールでしたね。お互いにやろうとしていることが明確で、チーム全体で意識も共有できているので、相手の良さを消すサッカーではなく、自分たちの強みを活かすサッカーを徹底して貫いたのは清々しかったです。こういうサッカーは見ている人を惹きつけますよ。見ててめちゃめちゃ楽しいもん。

今回は少し奮発して、メインスタンドのA自由席におりましたが、ここはゴール裏かと思うくらいに盛り上がっておりました。立ち上がりこそしてませんけど、手拍子だけじゃなくてみんなチャントを歌ってるんですよ。バックスタンドは2階席までほぼ満席なほど埋まってましたし、J1に上がって2年目のチームとは思えない空気に満ちていました。ど真ん中で聞いた「minority」の、背筋が震えるような感覚は忘れられません。

10年以上もJ2で戦って悲願の昇格を達成し、昨シーズンは初めてのJ1を目いっぱい楽しもうという雰囲気が、そのサッカーから伝わってきました。残留を果たして2年目の今季、鳥栖のサッカーは驚くほどたくましくなっていました。まさしく「J1で戦うための集団」になっていると思います。スタンドも、楽しむだけではない、この厳しいトップリーグに敢然と立ち向かい、名だたる強豪クラブを打ちのめしてやるのだと意気揚揚です。このベアスタの空気、そのままフクアリに持って帰りたいね。すごくうらやましいです。鳥栖はまだまだ強くなれる。残留争いの渦中にあって予断を許さない状況ですが、地を這い泥を舐めてもJ1に食らいついてほしいと思います。

周りの鳥栖サポの方々や、マスコットガールのサガンティーナさん、いろんな方によくしてもらって、本当に楽しいベアスタ遠征になりました。また来たいね。今度はアウェイチームのサポーターとして来られるように、一刻も早くJ1に上がらないとな。

[J'sGOAL]【J1:第24節 鳥栖 vs 名古屋】レポート