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がんばりすぎずにあるこうや。

J2第8節 リズムを崩す勇気

2014 Jリーグ Division 2
第8節 ジェフユナイテッド市原・千葉△1 - 1△カターレ富山
14位(勝点10)→12位(勝点11)

例年下位チームにはめっぽう弱いジェフなんですが、この日も例に漏れずポイントを落とす結果になってしまいました。大敗のあとのゲームなのでやるべきことがたくさんあって、メンタルのコントロールも大変だったと思います。とはいえ、想像以上に難しいゲームなってしまったというか、してしまったというか。

淳さんはこのタイミングで長らく封印していた"ゼロトップ"を使ってきました。山口慶がケガをしてしまったということでボランチの一角には佐藤勇人が入りまして、両サイドに谷澤と田中佑昌。すると中央のいわゆる「もっともゴールに近い位置」には町田と井出がいることになるんですね。元来フィニッシャーとしては一枚劣るこの2人を"最前線"に置いてしまって、果たしてどうやってゴールまで到達するつもりなのかとある意味期待してみていたんですが、まぁ蓋を開けてみると予想通りというかなんというか。

兵働、町田、井出と、いわゆるバイタルエリアの2m手前から持ち味を発揮する選手がこれだけ集まってしまったことで、相手のディフェンスも大集合して真ん中は大渋滞。その分両サイドの深いところには比較的スペースが出来ましたが、右サイドは谷澤の個人技"だけ"でボックス内にボールを供給するに至らず、左は中村が上がってクロスを入れようとするも、合わせる選手がいないのでゴールに迫れない。結局ボックス内に人がいませんから、富山としてもそこを過剰に固める必要はないわけですよね。すると1列目とかサイドとかに力を入れることができて、ジェフは横か後ろにしかパスを出せなくて、じりじりと押し下げられてしまう。

せっかくボランチに兵働がいるし、センターバックの山口は良いフィードを持っている。それに田中や谷澤は相手の裏を取るのが上手い選手なので、もっと長短遅速織り交ぜたパスを出して攻撃に緩急を付けてやれば違ったのかなとも思うんですよね。先制点は、相手のミスから中盤にまず1本パスが入り、そこから短いパスをトントンと繋いで最後は短いドリブルからのシュート、でした。こうやってテンポよく相手を「崩していく」やり方も必要ですよ。じっくりポゼッションして相手のポジションバランスがずれたところを狙うというのも確かにひとつの戦術で、それ自体は否定しませんが、それだけでは勝てない。相手のセットプレーからカウンターにできそうなところでも、ハーフウェイあたりで止まって結局バックバスというのが多かったし、見ているほうとしてはもったいないなぁと、勇気を持ってゴリゴリチャレンジしてもいいのにと思ってしまいます。

常にセンターラインに圧力がかかる試合展開で次第に両チームとも疲弊したのか、終盤はさながらノーガードの打ち合いになって決定機の連続。実況の牧内さんも叫びまくりでした。ディフェンスはよく耐えて守ってくれたと思うし、攻撃陣はあそこまでいってなんでシュート打てないのよと思うし、ドキドキとモヤモヤの燻った試合でした。ワクワクはいいけどハラハラは勘弁していただきたい。

あー、なんか愚痴っぽくなってしまった。どうも後ろ向きになってしまっていかんですね。

次もいまだ勝ちのない讃岐が相手でもう恐ろしいことこの上ないですが、しかしビクビクしていては相手を圧倒することなどできないわけで。勇気を持って前を向いて、ひたすらにゴールを目指しましょう。久しぶりの土曜日のホームゲーム。勝って思う存分祝い酒を飲もうではないか。

[J'sGOAL]【J2:第8節 富山 vs 千葉】レポート