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がんばりすぎずにあるこうや。

J2第16節 "ウノ・ゼロ・ゲーム"

2014 Jリーグ Division 2
第16節 ジェフユナイテッド市原・千葉○1 - 0●愛媛FC
12位(勝点21)→8位(勝点24)

ナイトゲームだったことに心底安堵したくらいに暑くなった1日でした。試合のころには気温もある程度落ち着いて、過ごしやすい中での試合観戦。ピッチレベルは無風だったので選手たちは大変だったと思いますが、それでも最後までみんな走り切りました。

前節湘南を倒して3連勝中だった愛媛は、中盤から前でのプレスをある程度捨てて後ろをしっかり固め、奪ってからのカウンターで一気に攻めるというやり方を徹底していました。なのでジェフのダブルボランチはけっこう自由にボールを触れていたし、そうなるとゲームメイクには定評のある兵働なので試合の主導権を握るには十分。サトケンも復調気配を維持して球離れよくボールを捌いていましたから、戦い方は基本的に変わっていません。変える必要もなかった。ボールを落ち着けられる中盤と、読みと高さとスピードのあるセンターバック、反応速度の速いゴールキーパーがあれば、ゼロに抑えるのはそう難しくはありませんでした。3試合連続のシャットアウトゲームで、今の守備は実に安心して見ていられます。

ワントップにケンペスが戻ってきたので、左右からクロスを入れたり楔の縦パスを通したりということが安心してできるようになっていました。それだけでなく、真ん中でケンペスがドンと構えていてくれるので相手の守備もそこを気にかけないわけにはいかず、それによって大塚や井出が衛星的に動き回るためのスペースができるのです。テクニシャンタイプの2人がディフェンスを釣りだしてくれると、大岩や谷澤がカットインするきっかけもできる。このあたりの連動は熟成されてきています。大塚は今回特に身体がキレッキレで、縦横無尽に駆け回ってボールを引き出したりフォアチェックをかけたりドリブルでボールを運んだりと、ジェフの前線を活性化してくれました。欲を言えば、もっとシュートへの意識を持ってほしいと思いますね。もっと俺が俺がってなっていいと思いますよ。昨年のガンバ戦で見せた思い切りのいいミドルを、もっとやっていいですよ。精度も悪くないんだしさ。

そうして試合の主導権を握り続けて、シュートも20本も打ったんですが、結局はセットプレーからの1点のみでした。これはもう愛媛のGK児玉と守備陣を褒めるほかないですよ。あれだけドンピシャの強いシュート、至近距離でのシュートを打ったのに、全部児玉の手に当たっちゃうんだもんよ。児玉は当たりに当たってましたけど、シュートコースをしっかり切って児玉のところに行くようにしてたディフェンスもすごかった。湘南相手にゼロに抑えた守備は伊達じゃないですわ。ジェフの守備もしっかりして愛媛に決定機をほとんど作らせませんでしたけど、だからつまりこれは1点を取ったほうがそのまま勝つという試合だったということです。その1点を取れてホントに良かった。

5月は負けなしで終えることになりました。ずいぶん改善しましたよ。やっぱり「点を取られない」ってことは本当に大事なこと。守備が安定したからこその攻撃の躍動感です。この調子は維持したい。6月は例年調子が落ちてしまうひとつめの鬼門ですが、きちんとコンディションを整えてもらって、夏に向けて弾みをつけたいところです。

[J'sGOAL]【J2:第16節 千葉 vs 愛媛】レポート