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がんばりすぎずにあるこうや。

ちばぎんカップ New Team, New Style.

2016 Jリーグプレシーズンマッチ 千葉ダービーマッチ
第21回ちばぎんカップ ジェフユナイテッド市原・千葉○3 - 0●柏レイソル
2016/02/14(Sun.) 13:04 フクダ電子アリーナ

恒例のちばぎんカップがやってきました。2か月半ぶりの公式戦。久しぶりにスタンドからフクアリのピッチを見ると、なんだかちょっとワクワクします。激動のシーズンオフを過ごしたジェフとジェフサポですが、何はともあれ、ここから2016シーズンのジェフユナイテッドがスタートです。

ベンチ入り18人のうち13人が新戦力となったジェフ。スタメンに至っては既存戦力は井出だけで、実にフレッシュな(つまり見慣れない)チームになりました。練習試合を含めたプレシーズンゲームでは好調を維持しているチームですが、J1の柏を相手にしても、12000人の観衆にそれを見せつけるように完勝劇を演じました。連携面(いわゆる"阿吽の呼吸")などで不安視される要素もありますけど、逆にこれだけ選手を入れ替えて、これまでの慣習や暗黙の了解を一度ぜーんぶ取っ払って、ゼロからチームを作り直しているというのが良いほうに出ているのかもしれません。

得点はいずれもセットプレーから。船山、エウトンのツートップと、高さのあるセンターバックイ・ジュヨンがそれをマークしているというのは、なかなか幸先良いと思います。船山は昨シーズンは得点がなく、プレシーズンもここまでノーゴールだったので、久々の得点に嬉しそうでしたね。相手が自身のルーツであるレイソルだというのも感慨深かったでしょう。今季は彼にはやってもらわねばならないので、今のうちに気分良くプレーすることを思い出してほしいです。

この日はショートカウンターがよくハマりました。自陣バイタルエリアでボールを奪ってから、そのボールがアタッキングサードに到達するまでが非常に速い。守備時はバックスを中心にしっかり引いて守るんですが、しかし前線はポジションを下げるのを我慢して相手陣内で待ち構えています。で、なるべくゴールに近い位置にダイレクトにパスを入れていく。いったんサイドに開いてクロスを上げて、ってことをあまりやらないんですね。船山や井出、ボランチのアランダあたりは、相手バックラインのギャップに走り込むことを常に意識していて、それが同時多発的に起こると必ずどこかに隙ができる。そこに躊躇なくパスを打ち込む。既にボックス内なので、前を向けば決定機になる。シュート数は10本と思ったより多くはありませんでしたが、相手に「怖さ」を見せつけるということは精神的に優位に立てることにもなるので、シーズンを通じて継続してほしいと思います。それができるだけのタレントは揃っているはずですからね。

目立っていたのは右サイドハーフの小池。輝く茶髪をなびかせて、右サイドで躍動しました。一部で「器用な田中佑昌」という言い方もされていましたが、足下の技術というより、緩急のつけ方が絶妙なんだと思います。決してずば抜けて速いわけではないんですけど、自身の体幹軸を巧みにコントロールして緩急をつけ、相手を翻弄して振り切るという。深くえぐってマイナスの鋭いクロスを上げることもできるので、なかなか面白い選手です。スタメンでも十分活躍できるけど、70分くらいから途中出場したら、相手はイヤだろうなぁ。

期待の吉田眞紀人は55分に、注目の長澤は66分に、それぞれ途中出場。吉田は高さを活かしてハイボールに競り合い、遠目からのミドルも放って存在感を示しました。船山とのポジション争いはなかなか厳しいけど、強みをしっかりアピールしてぜひレギュラーを奪ってほしい。長澤はコンディションが整いきっていないのか、本領には程遠い感じでした。終盤に良いシュートが1本ありましたけど、持ち前のクイックネスを活かす場面は見られず。はじめてJリーグでやるわけなので、焦らず仕上げてくれればいいと思います。長澤のポテンシャルが必要になる時期は必ずやってくるからね。

試合後のファンクラブブースは、シーズンシートの申し込みをするための長蛇の列ができていたとのことです。快勝だったからね、これならシーチケ買ってもいいかなって思った人がそれだけいたってこと。勝てば気分よく財布のヒモを緩める、サポーターってのは実にゲンキンなものです(笑)

ここから2週間のインターバルをおいて、いよいよJリーグが開幕します。プレシーズンに調子のいい時ほど、足元をすくわれてしまうもの。課題を分析して弱点を補って、強みを活かすサッカーを作って、1シーズンを戦い抜く力をつけて、そして開幕戦に臨みたい。チームと同じようにサポーターもいい準備をしておくとしましょう。