stellacadente.blog

がんばりすぎずにあるこうや。

なでしこ1部第6節 気まぐれ湾岸タイフーン

2016 プレナスなでしこリーグ1部
第6節 ジェフユナイテッド市原・千葉レディース△1 - 1△アルビレックス新潟レディース
2016/04/29(Fri.) 13:30 フロンティアサッカーフィールド
7位(勝点5)→7位(勝点6)

今期は5回もある秋津開催の初っ端。この日は習志野市サッカー協会の設立50周年記念試合ということで、市内の少年サッカーチームを中心に多くの観客が詰め掛けました。小さな秋津のメインスタンドが満杯になってしまうんじゃないかというほどの人の入りで、最終的には1500人を超える観客が来場。ジェフレディースの秋津開催では過去最多じゃないかな。

この日からはじまる大型連休の過密日程。ジェフレディースは中3日・中4日でホームとアウェイを交互に戦う、比較的ゆったりした日程です。とはいえ、ここまでいまひとつ調子の上がってこないチーム事情もあるので、ここでひとつきっかけをつかみつつ、勢いを持って今後の日程につなげたいところです。奇しくも初戦は3連敗中の新潟が相手。しっかり叩いて弾みをつけるには絶好のチャンスになる、はずでした。

油断していると、席に座っていてさえ身体を吹き飛ばされてしまいそうになるほどのトップが吹き荒れた初夏の秋津。しかも風向きは時々刻々と変化して、ピッチ上での対応は困難を極めました。ロングフィードはコントロールが難しく、全く狙いが定まらないので有効に使えない。山根さんのゴールキックもほとんどが直接ラインアウトになってしまって、攻め手がなくなってしまいました。中盤でボールが納まらない今季のジェフレディースにあっては、ある程度中盤を省略したサッカーができないのではリズムを作るのが難しくなってしまいます。結局、最後の最後まで風に翻弄されてしまい、有効な一手を作り出せずじまいでした。

左サイドを崩されて先制を許しましたが(小島美玖がオフサイドだったのでは、という話も聞きましたけど)、前半のまさにラストプレーで同点に追いつけたのは良かったです。ハイボールではなく低く鋭い弾道のパスを何本かつないで、最後は安齋さんが思い切りよく左脚を振りぬきました。効き脚と逆でしたが、とにかく思い切ったのが逆に良かったですね。ここのところ三橋さんにポジションを奪われぎみだったあんちゃんですが、ひさびさのスタメン出場で気合も入っていたでしょう。身体つきもしっかりしてきて、身のこなしもだいぶ良くなりました。小さいなら小さいなりにできるサッカーがあるということだな。

先制点のような、すばやくボールを動かしてテンポよくゴール前まで運ぶというサッカーが、後半も続けられれば良かったんですが、新潟のコンパクトな攻め方と、クリアランスからのハイボール処理にどうしても手間取ってしまったこともあって、その後は大きなチャンスは作れず。右CKから菅澤さんがダイレクトでジャストミートしたのが最大の決定機でしたね。惜しくもバーにはじかれてしまいました。でも、菅澤さんならああいうところは決めてほしいな。2年連続の得点女王、ジェフレディースの"絶対エース"ですから。

さて、ご贔屓の上野紗稀ちゃんですが。

サイドバックでフル出場。強風の中で守備の対応には非常に苦労したと思いますが、どうにか食らいついていこうと必死にプレーしていました。新潟の右サイド、小島と佐伯はいずれも縦に速いスピードを持ち、フィジカルも強いので、そのへんの相性もなかなか大変だったでしょうね。

失点は、結果的には上野ちゃんの守備対応が後手にまわって、身体を投げ出してブロックしようとしたのをかわされてのものでした。左サイドの守備が大きくバタついたのはこのときだけで、結局その一発でやられてしまったのはもったいなかった。スプリントでの対応は苦手ではないはずなんですけど、2人同時となるとね。

で、それで奮起したのか、それからは前線への推進力が一気に増したようです。細かいタッチで相手をかわして、身体をぶつけながらもボールを前へ運んでいくプレーが多くなりました。前半終了間際には、ドリブルから低い弾道のクロスを中央を入れて、菅澤さんが潰れたところにあんちゃんがズドン。アシストはつきませんでしたが同点ゴールの基点になりました。今季続けてきた攻撃面の努力が、ようやくひとつ結果に結びつきましたね。

中央が不安定な分、サイドにかかる負担も期待も大きくなります。右では千野さんやみっつにあんちゃん、前で深澤さんががんばっているのだから、上野ちゃんも負けずに走り回らないとですね。今やっていることは決して間違っていないと思うし、実際サイドからのゲームの流れは良くなっていると思うので、これをきっちりと続けていくことです。大丈夫、努力していれば結果はついてくるぞ。

大型連休はこのあと、アウェイでINAC、そしてホームで湯郷と対戦します。強い相手が続きますが、逆にここをたたければ大きな自信になる。しっかり走って戦いきって、上昇気流に乗ってほしいと思います。