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がんばりすぎずにあるこうや。

なでしこ1部第8節 まわせまわせ、ボールをまわせ

2016 プレナスなでしこリーグ1部
第8節 ジェフユナイテッド市原・千葉レディース○1 - 0●岡山湯郷Belle
2016/05/08(Sun.) 14:30 フロンティアサッカーフィールド
9位(勝点6)→7位(勝点9)

季節はもうすっかり夏です!というくらいに暑くなった、連休最終日の秋津です。空はスカッと晴れ渡り、風も穏やかで絶好のサッカー日和。試合開始も少しゆっくりめで、そのおかげもあってかこの日も1000人を超える観客が詰めかけました。フクアリ開催より入ってるんでないの?(笑)

気づけば残留争いに巻き込まれかけているジェフレディースは、磯金さんがどうやら負傷離脱。センターバックには鶴見綾香が入りました。仙台戦に続いての先発出場で、しかしやはりそのポテンシャルをしっかり発揮して、完封勝利に貢献しました。見てても全然不安なかった。試合経験をなかなか積めない中、スクランブル出場でもこれだけのパフォーマンスを発揮できるというのは素晴らしいことです。ゆくゆくはジェフのバックラインを引っ張っていく若手のホープ。これからもいい準備をしてがんばってほしい。

試合は、前半開始早々に菅澤さんの見事なループショットで先制。ドンピシャのロングフィードを出した櫻本さんは、あの形は狙っていたそうですね。攻撃陣はこの日シュート18本と、湯郷の3倍打ちました。菅澤さんも6本のシュートを放って、おそらく今季最多。決定機もそれこそ何度もあったので、もう2・3点くらい取れてても良かったんですが、もうひとつ詰め切れないところが出てしまって1点どまり。この後の上位浮上にはエースの復活が不可欠なので、なんとか復調してほしいところです。

それにしても、この試合は平面サッカーが非常に良く機能しました。バックラインから始まって、ボランチ、サイド、トップ下、またサイドと、速いテンポでポンポンとよくパスがつながること。右サイドの安齋さんと、中盤の瀬戸口さんとにっしーがキレッキレで、自身もよく動きながらよくボールをまわせていました。湯郷もプレスのかけどころを絞れずに運動量を消費し、そこに深澤さんを含めたダイナモ勢が襲い掛かる。ジェフレディースのサッカーとしては理想的な展開でしたね。当然このやり方はこちらの運動量も相当なものなので、前半の終わりあたりから早くもバテ気味という感じはあったものの、試合を通じて上手くサボりながら、みんなしっかり走り切りました。

特別巧い選手がいるわけではないジェフレディースは、とにかく全員の運動量でもって相手との技術の差を埋めるというのが伝統になっています。その原点に立ち返れれば、おのずと糸口は見えてくるはずです。もうひと息だ。

さて、ご贔屓の上野紗稀ちゃんですが。

サイドバックでフル出場。急に暑くなった中での過密日程でもしっかりコンディションが整えられているようで、試合終盤まで前線へのスプリントを繰り返して走りきりました。この日はあまりレディースの試合を見る機会のないサポ仲間も一緒に見ていたんですが、彼も「この時間帯であれだけ走れるんですか。すごいですね!」と感心していましたよ。

今季は攻撃への意識をより強く持って臨んでいますが、チームとして中盤を制圧できたことで、攻撃面での強みを一層発揮できた試合になりました。ドリブルも切れ味鋭くゴリゴリと相手を置き去りにして、何度もアタッキングサードに進入。ゴール前にクロスも何本もあげましたし、ボックス内でボールを引き出そうともしました。シュートは打てませんでしたが、初ゴールには確実に近づいていると思います。そのときが来るのが楽しみだ。

今のジェフレディースのバックラインはすごく安定していると思います。にっしーが1列前にいることでハイボールへの耐性が向上して、そのおかげで最終ラインが余裕を持ってかまえることができている。相手のボールホルダに対して常に複数人でチェックに行くことが徹底されているし、お互いのチャレンジ&カバーも上手く連携できています。個人勝負で崩されることはあるにせよ、全体がガタガタになってしまうことはほとんどない。そういう抜群の安定感があるからこそ、千野さんも上野ちゃんも、積極的に前に上がることができるんですよね。

勝点的には依然として厳しい状況ですが、チーム状態は上向いています。リーグ戦は次節で早くも折り返しで、上位とはまだまだ差がある。ただ、今月の残り3試合をしっかり戦ってできるだけ多くのポイントを取って、後半戦に巻き返すきっかけをつかみたい。正念場ですぞ!