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がんばりすぎずにあるこうや。

なでしこL杯1部準決勝 挑戦権獲得

2016 プレナスなでしこリーグカップ1部
準決勝 ジェフユナイテッド市原・千葉レディース○1 - 0●ベガルタ仙台レディース
2016/08/27(Sat.) 19:00 三木総合防災公園陸上競技場

最終節の勝利で、逆転で決勝トーナメント進出を果たしたジェフレディースは、準決勝を戦うために兵庫・三木に乗り込みました。そういうわけで、僕も一路神戸へ。当日はノエスタでJ1の試合があり、ジェフのトップチームも天皇杯の1回戦があって、完全に"裏番組"状態でしたけど、それでも500人を超える観客が三木に集まりました。INACもハリマもいなくてもこれだけ集まってる。女子サッカー、まだまだ盛り上がっていけるよ。

2週のインターバルを経ての一発勝負は、仙台が相手です。ジェフは仙台とは「相性がそれなりに良い」ということになっているらしいんですが、個人的にはあんまりそういう印象もないんですね。ガチハマリして解消するか、てんでダメでボロボロにされるか、その両極端という感じ。今季のリーグ戦では、まさにそういう部分が出ての1勝1敗ですんで、全然楽観できない心持ちで試合に臨んでおりました。

試合は、開始早々に右CKから菅澤さんがニアで巧く合わせて先制。ボランチとツートップを中心に、序盤から激しく相手の中盤にプレッシャーをかけていくスタイルで、仙台に攻撃の手立てを与えませんでした。全体的に守備意識を高く持って臨むというのは当初のプランだったようで、試合を通じてそれが徹底できたのが一番の勝因だと思います。最初にトバした分、前半の最後は防戦一方の我慢の展開になりましたが、それでも耐え切って無失点。

仙台は、高さもスピードも基本的にはジェフより上です。なのでまともにやりあっても勝ち目がない。技術の差を運動量で埋めるのはジェフレディースの伝統ではありますが、ベンチワークも含めて手を変え品を変え、相手の攻撃の起点にプレスをかけ続け、サイドからの展開を中心にしっかりと攻めきり、集中を切らさずに90分間を戦い抜きました。最終盤は鶴ちゃんを入れてバックラインを5人に増やし、さらに美里さんを左サイドハーフに投入して守備力を強化して、はっきりと逃げ切りを図る体制にシフト。見事にプランを結実させました。

合計5本のシュートはいずれも決定的なもので、小沢寛ちゃんも深澤さんも菅澤さんも、あとほんの少しの精度でゴールを奪えるほどのもの。何度アタマを抱えたかわからないね。このどれかが奏功して追加点を取れていれば、もっと楽な試合になったかもしれません。でも、1-0という薄氷の上に立ち続けたからこそ、最後まで全員が高い集中力を維持して、勝利をつかめたのかもしれないとも思います。 いずれにしろ、全員で「走る、戦う」を貫いたからこその勝利。会心の一勝でありました。

さて、ご贔屓の上野紗稀ちゃんですが。

サイドバックでフル出場。DFとして無失点を達成し、役割をきっちり果たしてのこの笑顔です。ホイッスル直後にガッツポーズが見えたり、でんぐりから大はしゃぎしたり。上野ちゃんにとっても会心の勝利であったことでしょう。

守備意識を高く保つプランに加え、開始早々にリードを奪ったことで、「失点をせずに勝ちきる」プレースタイルに終始しました。攻撃参加は控えめで、マッチアップする嘉数と常に正対して組み合い、思うようにプレーをさせない。後半に浜田遥が出てきますが、スピード勝負になると分が悪いのはわかっているので、だったらスピード勝負に持ち込ませなければいい。試合を通して「相手の良さを出させない」守備に徹しました。もちろん周りの磯金さんや深澤さん、瀬戸口さんともしっかり絡んで、複数人で相手をつぶしていく愚直なディフェンスを貫きましたね。

高槻戦から2週空きましたが、その間も先々週はミニ国体、先週はU-23の代表候補合宿と、休みなくサッカーを続けていました。疲労も心配されますが、むしろ動き続けているほうがかえってコンディションを保てるのかもしれません。体を動かすのが根っから好きなんだよね。充実して元気にピッチを走っているのを見られるのが、ファンとしては一番嬉しいです。楽しそうで何より。

さあ、決勝戦です。2012年の皇后杯以来、初タイトルに挑む権利を再び獲得して、西が丘に乗り込みます。相手のベレーザは、今の日本女子サッカーにおいて文句なしに最も強いチーム。簡単な相手じゃありませんが、もともと簡単じゃないのがカップ戦の決勝戦。ならば気負うことはない。言うまでもなく全力で、120%のチカラを尽くして90分を戦うだけよ。

優勝!するぞ!!