stellacadente.blog

がんばりすぎずにあるこうや。

ちばぎんカップ まだまだ道半ば

2017 Jリーグプレシーズンマッチ 千葉ダービーマッチ
第22回ちばぎんカップ ジェフユナイテッド市原・千葉●0 - 2○柏レイソル
2017/02/11(Sat.) 13:00 日立柏サッカー場

あっという間のオフシーズンを終え、今年もサッカーの季節がやってきました。恒例になったレイソルとの千葉ダービーも22回目。日立台での開催は4年ぶりですね。久しぶりに行きましたが、アウェイのホスピタリティの貧弱さと動線の細さは、相変わらずですね・・・・。

エスナイデル新監督の下で新たな戦術を構築しているジェフは、この試合では中盤が逆三角形になる3-5-2システムを採用。最前線から最終ラインまでが激しく上下動を繰り返し、全体の距離を常にコンパクトに保って相手にプレッシャーをかけ続ける戦い方を模索しているようです。この戦術をやり始めてまだ2ヶ月ちょいですから、巧くいかないのはまぁ当たり前でしょう。コンセプトは分かりやすいですし(その分相手にもバレやすいってことだけど)、リーグ戦に入ったときに「チーム」として形にできるかが大事なんで、現時点でとやかく言うことではないですね。

ただ、このやり方の強みと弱みはそれぞれ出ていたかなという印象はありました。 高い位置でのプレスが効いていた序盤は、ボールを奪ってからボールまでの距離が短いのでビッグチャンスをたくさん作りました。清武やアランダの決定機は惜しかったですね。3枚のセンターバックカバーリングの意識も高く、ロングボールはことごとく跳ね返して柏にチャンスを作らせなかった。ここまでは上手くいっていました。
逆に柏のスピードのあるブラジル人アタッカーの個人技に対しては弱さを露呈する場面も。アンカーに入ったアランダの両脇にあるスペースやセンターバックの間のちょっとしたギャップを上手く使われて、数的不利の大ピンチになるシーンがしばしば見受けられました。2失点はいずれもそうした弱点がビハインドにつながってしまった形で、疲れの見える後半に意識のズレが顕在化すると、ピンチの芽は一気に大きくなってしまいます。こうなると極端に守備意識が高くなって全体が間延びしてしまうので、攻撃のチャンスも増えてこない。終盤は押し込まれっぱなしでした。

こうした課題は、素人の僕が見ても分かるくらいですから当然コーチ陣は把握しているはずです。開幕までに2週間である程度修正され、リーグ戦を戦うごとに全体が成熟すればそれでいいので、僕自身はことさらに悲観的ではありません。

好印象を残したのは、2トップの一角としてフル出場した清武と、後半から登場のサリーナス。清武は序盤から運動量豊富に柏のバックラインと、GKにまでチェイスを仕掛けて大きなインパクトを残しました。得意のプレースキックは不発で終盤は前線で孤立してしまう時間帯が多くなったものの、ポテンシャルの片鱗は十分に示してくれました。
サリーナスは当初起用されたウィングバックではいまひとつでしたが、30分あまりプレーしたセカンドトップの位置では持ち前のスピードとテクニックを遺憾なく発揮。この位置に左利きのアタッカーがいるというのは面白いオプションで、町田との併用であればなかなか迫力のある1.5列目になるかもしれません。

開幕まであと10日。強度の高い「追い込む」トレーニングから、徐々にコンディションを整えて「仕上げる」トレーニングに移行してくるころと思います。その中でアタマもだんだんと冴えてくるでしょうし、戦術理解とコミュニケーションもいっそう深まるはず。選手たちとコーチ陣が「ジェフユナイテッド」をどんなチームに仕立ててくるか、楽しみにしながら開幕を待とうと思います。