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がんばりすぎずにあるこうや。

なでしこ1部第11節 初ゴール記念日

2017 プレナスなでしこリーグ1部
第11節 ジェフユナイテッド市原・千葉レディース〇1 - 0●AC長野パルセイロ・レディース
2017/08/19(Sat.) 17:00 長野Uスタジアム
6位(勝点15)→5位(勝点18)

歓喜の優勝から1週間が経ち、早速リーグ戦が再開しました。10試合を経過した時点でジェフレディースは5勝5敗の6位。目標に掲げた「シーズン10勝」を達成するにはなかなか大変な状況ですが、大きな成果をあげた勢いをもって、残り8試合を一気に駆け抜け、上位進出を狙います。再開初戦は長野とのアウェイゲーム。僕自身はじめての南長野ということで、真新しいスタジアムを楽しみに行ってきました。

昨シーズン1部に昇格した長野とは、今季のカップ戦を含めてここまで5回対戦。そしてその全てでジェフが勝っています。日本代表選手を擁し、ベレーザINACにも引けを取らないサッカーで昇格初年度で3位と大躍進したチームですが、ジェフはなぜか勝てている。果たしてその流れがこの試合でも続くことになりました。

前半は圧倒的にジェフ優位の試合展開。大心臓の瀬戸口さんを中心にして、前線と両サイド、さらに両サイドバックまでが攻撃参加し、面白いようにボールがつながる理想的な展開でした。コーナー5本、直接FKが8本という数字が、いかにゲームを支配していたかを物語っています。それでもシュート自体は4本とフィニッシュチャンスまで持ち込むのには苦労したし、流れからの得点は奪えずじまい。頼れるフィニッシャーがいないというのは、全員がゴールを意識できる反面、決定機をモノにできないことが多いという側面もあって、なんとも難しいものです。

この試合、昨年からずっとボランチで起用されてきた"鴨ちゃん"こと鴨川実歩が、ひさしぶりにツートップの一角で起用されました。元々はアタッカーとして"次世代のエース"を期待されていただけあって、ゴールに向かう積極性と得点感覚・嗅覚は健在。前半から何度も長野の最終ラインの背後を取り、決定的なチャンスを数多く演出しました。後半にはゴールまで2mの位置で絶好のパスを受けて、あとは押し込むだけ!というシーンまであったものの、残念ながらゴールはならず。ただ、ボランチで培ったバランス感覚も相まってプレーが非常に洗練されていて、大きな存在感を示したことは確かです。

この日のジェフレディースの選手たちは、みんな自信をもってプレーしていました。カップ戦で優勝し、ブレずに続けてきたサッカーで大きな成果を挙げたこと、強豪チームを相手にしてもロースコアでも勝ち切ってきたことが、「自分たちはやれる」という自信につながっているんでしょう。ボールを持つと迷うことなくルックアップしてゴールを目指すし、周りも仲間を信じて果敢にオーバーラップを仕掛けています。勝つことが、選手とチームを強くしてきたということですね。

さて、ごひいきの上野紗稀ちゃんですが。

サイドバックでフル出場。休みなく毎週稼働していますが、しっかりコンディションを維持してフルタイム出場を続けています。今年は最終ラインに負傷離脱がほとんどなくて、同じメンバーで守備を安定させることができています。一番後ろがしっかりしているというのは、チームにとってのはとても大事なことですね。

左サイドの相方が深澤さんになったり成宮になったりと状況がいろいろ変わりますが、基本的にはラインをしっかり保って、ミドルサードから後ろのディフェンスを安定させるのが最優先事項になっています。攻撃参加は、前が成宮になったときのほうがやりやすいみたいですね。今回はジェフがポゼッションを多くとれたので、普段より積極的に前に出て左サイドのアクセントになっていました。

後半40分、左からのCKがグラウンダーで流れてくると、ファーサイドから一気に距離を詰めて左脚でハードヒット。中野の左足に当てられましたが、そのままゴール右隅に吸い込まれていきました。

なんというか、ちょっと信じられなかったですね。CKのときに、今までより1列前にいてセカンドボールに備えているのは分かってたんですけど、そんなオプションがあるとは思ってなかったので。一瞬遅れて、シュートしたのが見慣れたポニーテールだと気づいたときには、もうボールはゴールに入ってました。なので、ゴールそのものの喜びと少しの混乱とがダダッときちゃって、ちょっとしたパニックにw

とはいえ、言うまでもなくすっごく嬉しかったです。せっかくカメラ持ってってたのに、すっかり忘れてわーわーはしゃいでしまったw 上野ちゃんの個人チャントもようやく初披露!ちょうどこの日の試合前に、集まったサポで個人チャントを練習してたんですが、それが通じたのかね。

だって、ずーっと待ってたんですよ。あれはもう3年も前のことですけど、臨海でのナイトゲームのあとに力強く「チャンスは少ないかもしれないけど、でもゴールは常に狙ってるんで!」って言ってくれたんですよね。今でもはっきりと覚えてます。昨年はダンマクにも「点を獲る!」って書いてくれました。変なプレッシャーをかけても良くないと思って、本人と話すときはあまり話題にしませんでしたけど、やっぱりずっと期待してた。それがアウェイの、しかも反対側のゴールっていうのはなんとも"らしい"ですね。待ちに待った瞬間をこの目で見られて、本当に嬉しいです。

今年は昨年ほど試合を見に行けてなくて、ホームゲームすら欠席することもあって、太鼓のおねーさんに「来ないと上野が点決めちゃうよー?」って脅されまくってますけど(笑)、でも一生に一度の「初ゴール」をちゃんと見られて良かったです。本人も嬉しそうでしたね。

この上野ちゃんのゴールが決勝点。リーグ後半戦を幸先よく勝利でスタートできました。シーズン10勝という目標を達成し、ひとつでも上の順位で終わるために、これからもみんなでしっかり戦っていきましょう。