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がんばりすぎずにあるこうや。

情熱の炎を燃やして

2018シーズンを迎えるジェフユナイテッドの新体制が発表されました。今年のキックオフフェスタは過去2年から内容を一新して、トップチームの新体制発表に特化。新加入選手の紹介と新ユニフォームのお披露目、所属選手のちょっとしたトークショーのみで、お昼前にはすべてのプログラムが終了するコンパクトな内容でした。いわゆる「ファン感」の要素はほとんどなくなりましたし、レディースに関しては全く触れられませんでしたが、寒い中で長時間のイベントを行うのは見るほうもやるほうも大変だし、これはこれでいいのかなとも思います。

今オフのここまでの戦力整理は、ほぼパーフェクトと言っていいのではないでしょうか。ローン移籍組を含めて退団17人、新加入が12人と、数字で見ればそこそこ規模の大きな出入りになっていますが、昨シーズンのいわゆる"主力"選手の残留にはほとんど成功し、ローン加入していた熊谷、矢田、為田の完全移籍獲得にも成功。さらに上積みを期待できる補強も実現しました。
特に攻撃陣は大変に人材豊富です。センターフォワード、シャドー、トップ下、サイドアタッカー、インテリオール、ボランチ、アンカーなど、システムやフォーメーションによって呼び方は様々ですが、どのポジションにもJ2トップクラスの選手を、それも複数揃えました。昨シーズンの選手起用を見ても、新加入の各選手がエスナイデル監督のリクエストに沿った戦力であることは明らかですし、その分レギュラー争いは熾烈です。昨年主力だった選手も決して盤石ではない。少なくともポテンシャル面では底上げには成功しているので、あとはそのパフォーマンスをどう発揮・維持するかがポイントになります。
一方で、GKを含めたバックラインははっきりと人材不足。センターバックはベテラン2人に頼りっきりというわけにもいかないし、右は現時点では山本真希がファーストチョイスになるでしょうが稼働率の危惧があります。GKは佐藤優也と大野の2人体制で、さすがに心許ない。このあたりは外国籍選手を含めた補強が入ることになるでしょう。高橋GMは昨年同様キャンプ開始ギリギリまで交渉を継続しているとのことですし、開幕してからの獲得もあり得ます。妥協のない交渉でしっかり陣容を固めてくれることを期待しています。 

背番号は、昨シーズンルーキーながら印象的な活躍をした溝渕と高橋が順当に"昇格"。矢田は名古屋でも背負っていた20番になりました。熊谷の18番は驚きましたね。1や2、29はまだしも、4や19、24といったあたりも空いてますから、ここには外国籍を含めた新戦力が入ってくるでしょうか。

チームはフェスタ前日の土曜日からすでに始動。連日2部練習を敢行して、今年も激しく追い込むトレーニングを始めています。16日からは沖縄県南城市に入って、2週間余りに及ぶ春季キャンプを実施します。そして最初の公式戦は、恒例のちばぎんカップです。柏がACLプレーオフに出場するために開催されないかと思われましたが、いつもより早い2月4日にフクアリで開催されることになりました。ジェフはキャンプを打ち上げた翌々日、柏もプレーオフから中4日なので、お互いコンディション的に万全とはいかないでしょうけど、新戦力のお披露目と"千葉ダービー"のお祭り騒ぎを楽しみにしています。

一方レディースチームは、三上監督と政江コーチの退任が発表されました。2014年にアカデミーから昇格する形で監督に就いた三上さんは、2014/2015シーズンにチーム最高成績となるリーグ戦5位。ここ2年は若干低迷したものの、ジェフレディースのDNAを象徴するチームを作ってくれました。そしてなんといっても、昨シーズンのリーグカップ優勝は、チーム・クラブの歴史に燦然と輝き続ける大成果です。苦しいシーズンも多くありましたが、最後のシーズンにタイトルを獲得してもらえて、本当に良かったと思います。感謝しかありません。

前述のとおりフェスタでの体制発表はありませんでしたが、リリースベースでは3人が退団になりました。鶴見は94年ユース組の最後の砦でしたが、ついに出場機会を得られませんでした。鶴ちゃんといえば、2014年帯広で開催されたINAC戦での「顔面ブロック」。新天地は2部の岡山湯郷ということで、経験を積んで対戦するのを楽しみにしています。
新加入は4人。移籍加入する大久保と山崎は、はっきりと即戦力ですね。そしてユースから昇格する市瀬と曽根は、すでに昨シーズントップ登録されて公式戦を経験済み。フェスタ当日の午後に行われた全日本女子ユース選手権で初優勝を達成し、大きな手土産をもってなでしこリーグにやってきます。若くても力のある選手たちが来てくれました。

レディースの始動はもう少し先、1月中旬からになりそうです。2月には恒例になったなでしこ交流戦も開催されるでしょう。リーグ戦の開幕は3月下旬。今年は4月にワールドカップ予選を兼ねたアジアカップがあるので、リーグ戦も変則日程になるでしょう。新しい監督と新しい戦力を加えたチームで、新たな歴史を刻んでいけるよう、いい準備を整えてほしいと思います。