J2第22節 雨ニモマケズ
2013 Jリーグ Division 2
第22節 ジェフユナイテッド市原・千葉○2 - 1●カターレ富山
5位（勝点35）→5位（勝点38）
シーズン後半戦の最初のゲームは、2-1で何とか競り勝ちという形になりました。これで3連勝。6月に4連勝したときもどうでしたけど、調子よくトントンと勝ち続けてるって感覚が全然ないんですよね。気が引き締まっていいかもしれないけど、勢いに乗ってガンガンいくぜー！って感じにもなりにくいのがなんともねｗ
スタメンを振り返ります。GKは岡本。4バックは米倉、キム・ヒョヌン、山口智、高橋峻希。伊藤大介と佐藤健太郎のドイスボランチは変わらず。2列目に谷澤、大塚、田中佑昌。最前線にケンペスが復帰しました。ケンペスはケガが長引かなくて良かった。
フラッシュインタビューで淳さんが開口一番に言ったように、とにかくチーム全体の出来がよくなかったですね。日程によるコンディション不良と、試合中ずっと止むことなく降り続いた雨の影響が色濃く出ていて、終始動きが重く低調な試合展開。人が動かないのでパスの出しどころがなかなか見つけられず、中盤からのビルドアップがまるでうまくいきません。ここ2試合は、中盤より前でテンポよくポンポンとパスを回すことでリズムを作ってきたわけですが、それがいっこうにできないので、前線に迫力も怖さもまるでありませんでした。富山は守備時には5-3のツーラインを敷いてガッチリ真ん中を固めてますんで、中盤で一度スピードダウンしてしまうと、バイタルエリアにスペースがなくなってなかなかチャンスを作れなくなってしまいます。両サイドを基点にしてDFの裏を取る形はある程度できていましたが、富山の密集ディフェンスを上手くいなすことは最後までできませんでした。
そんな状態の中で、前半に富山に決定的なチャンスを複数回つくられて、こりゃワンチャンス決められて終戦もあり得るぞと悲観的になっていたところを、田中佑昌の2発で沈んだ空気を吹っ飛ばしてくれました。1点目のニーショットは、狙ったわけではないでしょうけど、見事なコースに飛んでました。2点目はもう完璧な崩し方。米倉のフィジカル、大塚のポジショニング、田中のワンポイントショットと、それぞれがそれぞれの強みを活かして右サイドを制圧したパーフェクトなゴールでした。試合を通じてチャンスを作れることは少なかったですが、その少ないチャンスを確実にゴールに結びつけられたのは大きいですね。スコアリーダーのケンペスが抑えられても、他の選手がゴールを取れるようになってきたのは好材料です。
反面、守備陣は大いに課題を残して終わることになりました。この試合のミッションの一つは「無失点で終わる」ことだと思っていたんですが、終盤にバイタルのポジションバランスを崩されて1失点。今回はとにかくプレスが全然かからなくて簡単に真ん中を破らせてしまうことが多く、まだ中盤でボールをポロッと取られてカウンターというのも何度もありました。バックラインのギャップを突かれて決定機も作られたし、岡本のビッグセーブと富山の精度の低さがなかったら何点取られていたことか。ただ、修正するべきところははっきりしているので、時間は短いですが次に向けてもう一度整理しなおしてもらえればと思います。
ところで、心配なのはジャイールの行方です。6/15の横浜戦と翌日のTGに出て以来、試合でメンバー入りもせずTGにも出場しなくなっています。今回スカパーの実況で「ケガで欠場」というアナウンスがありましたが、果たしてこの情報は確かなのかどうか。情報通りにケガで一時的に戦列を離れているだけならまだいいんですが、チームとの折り合いが合わずにボイコットのような形になっているのだとすると、これは大変よろしくない。チーム戦術とのミスマッチは本人も感じているとは思いますし、出場機会が減っているのは事実ですけど、しかし短絡的な考えの持ち主でないといいなぁ。ジャイール自身が持つ爆発的な推進力・突破力は大変な魅力ですし、この先絶対に必要になる時が来るわけですから、いろいろな部分でしっかりコンディションを整えて、ぜひカムバックしてもらいたいと思います。
さて、次は大一番ですね。首位ガンバとのホームゲームです。向こうはレアンドロと家長が退団、倉田が負傷で長期離脱、宇佐美とロチャも登録前という状況ながら、岐阜を相手に8得点という爆発力を見せました。やはりガンバは強い。でも序盤戦の万博では苦しみながらもドローに持ち込んだわけだし、ジェフの戦術もブラッシュアップされていています。チケットは完売で大入り必死ですし、何よりホームゲームです。内容は問いませんから、とにかく必死に戦って、勝ちを拾わなければ。準備期間は短いですが、やれることを精いっぱいやってもらいたいと思います。
