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がんばりすぎずにあるこうや。

なでしこES第7節 時間の問題

プレナスなでしこリーグ2014 エキサイティングシリーズ 上位リーグ
第7節 ジェフユナイテッド市原・千葉レディース●1 - 2○浦和レッドダイヤモンズレディース
4位(勝点10)→4位(勝点10)

今年も駒場に行ってきました。トップチームの試合がフクアリでありましたが、デーゲームとナイトゲームにきれいに分かれてくれたので、ハシゴ観戦を敢行。当日はあいにくの雨模様でしたが、幸い屋根のある場所を確保できて、なんとか塗れずにすみました。ただめちゃめちゃ寒かったですね。もうすっかり冬の様相です。昼でも吐く息が白かったですもん。

首位をひた走るレッズレディースと、今季4度目の対戦。今年は一度も勝てていないし、東金では大変悔しい負けを経験したので、どうにか一矢報いて勝って帰りたいと臨んだ試合でした。前半に菅澤さんの一発の個性で先制して折り返したものの、後半に2失点して残念ながら逆転負けを喫してしまいました。昨シーズンは浦和に勝利もしてたんですけど、今季は1分3敗でした。

率直に言えば、力負けです。個人の技術やスピード、パスの正確さ、視野の範囲、思い切りの良さ、ひとつひとつが少しづつ浦和のほうが上で、それが積み重なっての敗戦ということです。浦和の守備に綻びや隙がないわけではなくて、真理さんや筏井さんはそういうところをしっかり見極めてチャンスを作ったりもしてたんですけど、チームとして浦和のゴールを陥れるところまではいけなかった。全体的に受け身になっていた印象も否めませんし、攻撃に転じたときにゴール前に誰もいなくて、結局シュートも打てないということもありました。端的に「良くないときのジェフ」でした。そういう状態にもっていかれてしまったのですね。

藤田のぞみが離脱して以降攻撃力に陰りの見えていた浦和でしたが、時間が経ってバックアップメンバーがしっかり役割を把握して、チームできちんと形を作り直しています。ESに入ってわずかに1敗というのがその確固たる証左で、チーム全体でしっかり攻めきるというサッカーが出来上がっています。ジェフレディースの守備も決して不安定なわけではないと思うんですが、試合を通じてリズムを握られて圧力をかけられ続けてしまえば、どこかで瓦解するのは時間の問題。6チーム中最低の通算16失点で、その多くが後半でのものというところに、ジェフレディースの「耐えきれない」弱さが見えます。ずっと同じメンバーで戦い続けてきて、劣勢にまわったときのセカンドプランがないというのも苦しいところです。

さて、ご贔屓の上野紗稀ちゃんですが。

この試合も左サイドバックでフル出場。雨だったので試合開始当初は髪をお団子にしてたんですけど、はずれちゃったのか早々にポニーに戻っちゃいました。後半もそのままだったんで、もしかしたらやりづらかったから外したのかな。上野ちゃんのお団子は珍しいんで、もうちょっと見たかったですけどもw

試合を通じて比較的積極的に攻め上がろうとしてました。逆サイドの若林さんと比較してかなり高めにポジションを取っていて、深澤さんよりも前でプレーすることも多かったです。ただそれが効果を発揮していたかというと微妙なところで、チームとして流れがよくなかったのもあって存在感は出せませんでしたね。逆に空いた後ろのスペースを柴田に使われて、千野さんがそれをどうにかカバーするというシーンが目立ちました。対人の守備になれば強さを発揮できてたので、リトリートしてからは問題なく役割を果たしました。ホームゲームでも柴田には勝ってましたんで、そこは安心して見てましたよ。

ここ、けっこう難しいところですね。昨シーズンは守備にずいぶん難があって、前への積極性は良くても後ろがおろそかになってピンチを招くことも多かった。今季はバックラインのバランスを意識したプレーから始めて、個人としても技術を身につけて対人守備にはずいぶん強くなりました。でもその代償として、少ないタッチを介したオーバーラップやタッチライン際でのスプリントが少なくなってしまった。無尽蔵の運動量とオーバーラップが強みのはずの上野ちゃんが、それを試合の中で活かしきれないというのは、何とも歯がゆいものがあります。見ててもなんとなく迷ってるような印象も受けるんですよね。何かのきっかけで上向いてくれるといいんですが。

今回の敗戦で、残念ながら優勝の可能性はなくなってしまいました。ただまだ3試合残っていますし、来月は皇后杯もあります。皇后杯では浦和と再戦の可能性もありますから、今度こその気持ちで一つひとつ大事に戦ってほしいと思います。残りのホームゲームは最終戦のひとつだけ。ホームタウンの人たちにジェフレディースのアグレッシヴなサッカーを見せられるように、そしてひとつでも上の順位を目指して、がんばりましょう。