J2第9節 次こそ！
2010 Jリーグ Division 2
第9節 ジェフユナイテッド市原・千葉△2 - 2△栃木SC
2位（勝点16）→2位（勝点17）
5連戦の2戦目。今期2度目の"イエローダービー"は、最近調子を上げている栃木が相手。栃木は今季ホームで無得点・未勝利でしたが、そうはいっても勝点をサービスするわけにはいかない。勝たなきゃいかんのです。
スタメンを振り返ります。GKは櫛野。DFは鎌田、茶野、ミリガン、渡辺の鉄板ライン。中盤に中後、工藤、佐藤勇人のユーストリオ。右にアレックス、左には久しぶりの出場となる米倉。頂点にネット。チーム得点王の倉田はベンチスタート。他には巻、坂本が控えます。青木孝太がメンバー外。
この試合、慣れないメインスタンドからの観戦だったこともあって、ピッチ内の状況を把握するのに苦労しました。普段はゴールライン沿いからの視点なので、視界にピッチ全体を入れやすいんですが、タッチライン沿いになると、遠近感がまるで違う。なので、いつもよりも感じ方が違った部分があることは前もってご了承いただけるとありがたいです。
試合を通して、ポゼッションはジェフが多くとっていました。これはこれまでの試合と変わらないことですが、バックラインからしっかりビルドアップできる状態にあるので、ボールを握る時間は長くなっています。ただ、前半はこれを効果的にチャンスにつなげることができていませんでした。右サイドでは工藤とアレックス、中後が小気味よくパスをまわす。左サイドでは広大なスペースに渡辺が走りこんで、中央のネットあるいはアレックスにクロスを上げる。これをやろうとしていたのはわかったんですが、特に左サイドで攻撃のリズムにブレーキがかかっていた。（残念ながらこれまでの試合と同じように）渡辺のミスが多かったのは確かですが、今回はそれ以上に左サイドの攻撃が活きていなかった。
原因は、米倉です。左アウトサイドに入った米倉は、ネットが右サイドの流れた際に中央に入ってポスト役を担ったり、左サイドのスペースでボールを受けてボックス内へ仕掛けたり、といったことをやろうとしていた。なんですが、これがあまりに周りと噛み合いませんでした。特に左サイドバックの渡辺とのコンビネーションは絶望的で、2人がパスを交換して深くまで攻め込むというシーンが、まったくありませんでした。米倉が単独で仕掛けたシーンもいくつかありましたが、栃木の守備の網にかかってシュートまでいけず。そして後半、佐藤からのスルーパスを受けて、左サイドで絶好のチャンスを得た米倉でしたが、ここでも結局シュートを"打ちません"でした。これを見て、江尻監督は倉田への交代を決めます。
ホーム開幕の鳥栖戦、工藤やアレックス、佐藤と連動し、フクアリでのびのびと躍動してチームの勝利を呼び込んだ米倉が、グリスタのピッチにはいませんでした。変にバランスを取ろうとしているというか、積極性がずいぶん削がれてしまったように見えました。倉田が活躍して、もしかしたらそれが焦りにつながってしまっているのかもしれません。風邪を引いて、コンディションの面でも遅れをとって、それでピッチの上では萎縮してしまっているのかもしれません。でも、鳥栖戦で見せた「思い切り」と「余裕」、それをもう一度見せてもらいたい。米倉には、ジェフサポのみんなが期待しています。うまくメンタルを切り替えて、次にいいところを見せて欲しい。がんばれ、米倉。
後半も、決定的なチャンスは多くはありませんでした。そんな中で、セットプレーがようやく得点に結びついた。ファーサイドの狭いところを突き刺したのは茶野でした。ひとつ内側でネットとアレックスがつぶれる形になって、茶野がまんまと飛びつきました。もうひとつは倉田。相手のクリアミスからのボールをうまくつないで、左隅へ。そして後半ロスタイム、結果的にオフサイドになってしまった、巻の見事なバックヘッド。この巻のヘディングシュートは素晴らしかったです。ニアへの低く早いクロスに文字通り"突っ込んで"いった巻。これこそが巻の形です。もっともっと続けていけば、必ず結果は出る。巻ゴール、次は期待してもいいかな。
守備は概ね安定していたんですが、一方でまたしてもセットプレーから失点でした。昨年から、セットプレーの直前で選手交代をすることが時々ありますが、これはセオリー的にはなしなんじゃないかなといつも思っています。結果論ではありますが、今回はその変わった巻のところを狙われました。高さが足りなかったのは確かですが、ピッチに入って数秒で最大集中まで持っていくのは容易ではありません。その点は考えるべきなんではないかと思うのです。
次はまたもアウェイで大分。コリアン・パワーが爆発している大分ですが、もちろん白星を勝ち取らないといけません。僕は大分には行けませんが、テレビの前から精一杯応援しようと思います。がんばれ。がんばろう。
