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がんばりすぎずにあるこうや。

J2第12節 ジョーカー求ム

2011 Jリーグ Division 2
第12節 ジェフユナイテッド市原・千葉○2 - 1●ファジアーノ岡山
2位(勝点12)→1位(勝点15)

こんな試合ばっかりだと、寿命が縮んで仕方ないんですけどー!という試合をモノにして、3連勝で首位浮上です。じりじりする試合は本当にしんどいですね。終わった後はどっと疲れが出て、今日も何とか疲労に耐えながら仕事していますw

スタメンを振り返ります。前節・鳥取戦とまったく変更ありません。GKに岡本。4バックに山口、竹内、ミリガン、坂本。佐藤と伊藤のダブルボランチに、太田、米倉、深井の攻撃的ミッドフィールド。ワントップにオーロイ。ベンチにはファン・ゲッセルが復帰しました。

開始早々、ストヤノフのFKにチアゴが合わせて先制されました。立ち上がりの時間帯は分かりやすいターゲットマンを狙うというのは、わかりきっていること。それなのにオーロイがチアゴからずいぶん離れていたので、大丈夫かこれはと思っていたら、案の定。ミリガンと米倉が身体を寄せていましたけど、ビクともしませんでした。チアゴの高さとフィジカルは、交代する67分まで常に脅威でしたね。30分過ぎからは、ミリガンがハイボールにはうまく対応できていたように思いますが、やっぱりいるだけでもなかなか怖い存在でしたよ。

早い時間帯の失点だったし、まだ時間もたっぷりあるので、焦らず形を作っていけばいいと思ってはいました。相変わらずキレキレの深井と調子の戻った米倉、最近とみに冴えわたっている伊藤が中心になって、前半はシュート10本。なかなか枠に飛ばないのはやきもきしますが、攻め切れてはいましたよ。攻撃陣は、やっていることは間違ってなかった。

36分にストヤノフが一発レッドで退場して、PKを深井が決めて同点。リベロを失った岡山の影山監督は、前半残り10分は竹田を下げた3バック、後半はさらに澤口をやや引き気味にした変則の4バックのような形にしました。前線は変わらず、チアゴを頂点とした妹尾、臼井、一柳の2列目というポジション。なので中盤センターに大きなスペースができ、ここを米倉と伊藤がガンガン使って試合を支配することはできていました。サイドバックの山口と坂本もかなり高めにポジションををセットして、ウィングの太田・深井とパスを交換しながら、アタッキングサードへも積極的に入ってきました。ボールポゼッションはほとんどジェフで、とにかく圧倒的に「ジェフのゲーム」でした。

それでもレギュラータイムの間はゴールを決めることができなかった。岡山は、まず引き分けを前提として、カウンターチャンスであわよくば1点を、というサッカーでしたから、基本いわゆる"ドン引きサッカー"になります。これをこじ開けるのが相当に骨が折れた。後半だけで15本もシュートを打ったように、フィニッシュチャンスはすごく多かったんです。ただ、GK真子は当たりに当たっていたし、ガッツリ引かれた局所的に5バックのようになるからサイドの締め付けはなかなかきついし、センターでもシュートコースに3枚入ってブロックしてきたりで、"あと少し"がすごく遠かった。鳥取戦の再現のような、じりじりする時間帯が45分間続いてしまいました。

太田はチャンスをモノにできませんでした。青木孝太の負傷離脱でまわってきた先発のチャンス。基本3バックの岡山であれば、バックの脇のスペースで太田のスピードが活きると思っていました。実際何度も裏を取っていたし、クロスを何本もあげていた。でも、ボールを持った後の選択肢が乏しくてスピードダウンしてしまったり、クロスの精度もいまひとつでオーロイにも合いません。加えて、決定的なフィニッシュチャンスを3度もフイにしてしまった。3つのうちのひとつでも仕留めていればグッと楽になったはずなので、悔やまれるところです。やろうとしていることは全く間違っていないんですが、どうしてもうまくいきませんでした。オーロイへの警戒が強くなってきているこの頃では、オーロイをおとりにしたセカンドタワーへのクロス配給という部分でも、太田に期待される部分は大きいはず。これに懲りず、次こそはいいパフォーマンスを見せてほしいと思います。

その「オーロイをおとりにした」形で、コーナーから竹内が劇的決勝弾を叩き込んだ試合。こんなところまで鳥取戦にそっくりです。今季レンタル移籍でジェフにやってきた竹内は、これがなんとプロ初ゴールだそうで。意外や意外。「やっとサポーターに顔を覚えてもらえた」なんて言っていましたが、そんなことない。竹内がいなかったら、きっとこれまでに勝った試合も落としていたかもしれません。実際竹内がセンターにいるようになって、ジェフのディフェンスはずいぶん安定しました。これからもジェフの堅守をがっちり支えてくださいな。

しかし竹内、あんなにバラエティチックなキャラだとは思いませんでした。インタビューではいつもプロ意識の高い真面目なコメントをしているのに、ゴール裏に来た時は全然違うんだもの。「初ゴールがジェフの勝利につながって、さぁいこうですぅ~♪」 思わず笑っちゃいましたよ。おもしろいやつだw

同じような展開の試合が2度続いていますけど、そのいずれでもドワイト監督は交代枠をひとつしか使いませんでした。どちらも太田→マット・ラムという交代でしたが、正直効果的だったかどうかは疑問符を付けざるを得ません。とは言え、それは監督の采配の問題ではないとも思います。鳥取戦の終了後、ドワイト監督は交代枠をひとつしか使わなかった理由について、「1人しか代える必要がなかった、代えるべき選手が他にいなかったから」と答えています。2試合のメンバー構成はベンチを含めてほとんど同じで、攻撃陣のリザーブマット・ラム、村井、久保の3人。停滞したリズムを活性化するには、やや役者不足な感は否めません。終盤にチームのテンポを変えられる選手が必要です。青木孝太が離脱している今、その役割をだれが担えるのか。長いシーズン、当然ライバルチームもジェフを研究しています。累積警告3枚のオーロイが出場停止になった際の「プランB」に備える意味でも、"ジョーカー"の発掘は急がれるでしょうね。

実感は薄いですが、数字上では単独首位です。まだ1/5も終わっていない段階での首位に大きな意味はないかもしれませんが、それでも気分はいいですねw 今週末は、昨季出鼻をくじかれた熊本とのアウェイゲーム。高木監督は岡山戦をスカウティングしに来ていたようです。こちらもしっかり準備して、しっかり勝ちましょう。なにより勝ち続けるしかないんだから。

[J'sGOAL]【J2:第12節 千葉 vs 岡山】レポート