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がんばりすぎずにあるこうや。

J2第11節 最後に勝つのはー!ジェフ!ユナイテーッ!

2011 Jリーグ Division 2
第11節 ジェフユナイテッド市原・千葉○1 - 0●ガイナーレ鳥取
2位(勝点9)→2位(勝点12)

タイトルを考えてたら、なんか懐かしいのを思い出してしまいましたよw 2005年のナビスコ決勝の前にやってたんだよなー。遠い昔の記憶だわw

さて、日曜ナイターで遠方アウェイとか、どんな苦行だ!と開幕前からジェフサポがヒィヒィ言っていた鳥取戦です。とりぎんバードスタジアムは中国地方唯一のサッカー専用球場で、昔からJリーグの試合を開催するなど評判も高いスタジアム。そのスタジアム見たさも手伝ってか、アウェイゴール裏は黄色に染まっていました。ホントお疲れさまでございました。

スタメンを振り返ります。GKに岡本。山口、竹内、ミリガン、坂本といういつもの4バックに、佐藤と伊藤のダブルボランチ。2列目は左に深井、真ん中に米倉。青木孝太の負傷の影響で、太田圭輔が右サイドで今季初スタメンです。そしてワントップにはオーロイが復帰。

楽な試合になるとは全然思っていませんでした。J新規参入ながら早くも2勝を挙げ、4試合でわずか1失点という成績を見ても、並みの参入組とはワケが違うことは明白です。鳥取のシステムは、アンカーにベテランの服部、トップに高さのある梅田をおいた4-1-4-1。このシステムは、個々の役割をはっきりさせ、守備のときにはしっかり守って、攻撃のときには確実に攻めきる、というスタイルにはうってつけのシステムです。自分たちでゲームを作るアクションサッカーもできるし、相手の形に合わせるリアクションサッカーにも対応できる。鳥取は、このシステムの長所を存分に生かしたサッカーをしてきます。だから、楽な試合にはきっとならない。

前半はボールポゼッションを確保して、自分たちでゲームを作って攻めていくことができていました。左の深井はもとより、右の太田も高い位置でボールを受けて、中の伊藤や後ろの山口とのコンビで、鳥取のDF陣を切り崩そうとしていました。深井はもう右に左に前に後ろにと獅子奮迅の活躍で、浅めにセットされた鳥取のバックラインの裏もとれていたし、シュートもずいぶん打っていましたよ。ところどころで中盤から鋭くミドルを狙うシーンもあったり、今年はあまりオーバーラップを見せない坂本も、アタッキングサードまで入ってきてましたしね。焦らずに形を作って攻めていけば大丈夫だと、そう思っていました。

なので、正直ここまで苦しむと思っていませんでした。後半立ち上がりにいきなり決定機を作られましたけど、基本的にはジェフのゲーム。ただ、これまでハイボールとグラウンダーを使い分けられていたオーロイへのボールが、今回はハイボール一辺倒になっていました。鳥取の喜多と戸川はオーロイへの対策をよく研究していて、オーロイもそう簡単に仕事をさせてもらえませんでした。加えて米倉の不調。連戦の疲れもあるのかもしれませんが、今回の米倉は、どう見てもいつもの米倉ではなかった。ボールが足につかなかったり、抜け出しも1歩足りなかったり、動きにキレがありませんでした。交代で入ったマット・ラムのパフォーマンスも上がらず、ジリジリとした展開がずーっと続きました。ボールを奪っても、返しの攻撃が簡単に相手の網にかかってしまい、結局ミドルサードから前に行けない。決定的なチャンスは複数回ありましたが、GK井上が当たりに当たっていてゴールを割らせてくれない。「悪かったころのジェフ」っていう感じのサッカーになってしまいました。

そこにきて、ハメドですよ。疲れが襲ってきたころにあの絶対的な推進力が登場するとか、もう恐ろしいったらありゃしない。竹内とミリガンのコンビも、ハメドには対応しきれていなかったんじゃないかしら。ハメドが入った残り10分間は、ジェフは押されっぱなしでした。それでも何とか無失点で耐えきった。岡本が素晴らしいセービングを何回も見せてくれたし、バックラインに力が付いてきたのは、大きな武器です。有名な話ですが、過去のJ2で優勝しているチームは、何よりも「失点」が少ないんですよね。そのための土台が、着実にできつつあります。

で、最後の最後に、コーナーからの米倉のヘッド。オーロイがニアで4人を釣ったその裏に、うまくフリーで飛び込みました。ずっとキレのないプレーに終始してしまっていた米倉でしたが、ほぼラストプレーで一躍ヒーローですよw 攻撃の選手は「9回失敗しても、1回成功すれば勝ち」ってよく言いますけど、まさにそんな感じ。じれったいゲームで最後にモノをいうのはセットプレーなわけですが、それをモノにできるようになったというのはすごいことですね。勝点を1から3に変える力がついてきてるわけです。

しかし鳥取はすごく強いチームでした。個々のタスクをそれぞれがきちんと理解して、なおかつそれをしっかりこなしている。アンカーの服部を中心とした中盤のアクティブな守備を持ち味としながらも、ややもすると「守備一辺倒」になりがちな"J2サッカー"に偏らず、システムの中に理論と哲学を織り込んで形作っている。リアクションのみならず、相手の構成・陣形に合わせたアクションサッカーもできています。とにかく「チームとして巧い」という印象でした。適材適所ができてるってことは、松田監督がいかに優秀かってことですよね。第三者視点で見たら、実に面白いサッカーなんじゃなかろうか。

連戦が終わって、少しひと息。今週末は岡山とのホームゲームです。昨季はアウェイで手痛くやられてますからね。同じ轍を踏まないように、がんばって勝ちましょう!

[J'sGOAL]【J2:第11節 鳥取 vs 千葉】レポート