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がんばりすぎずにあるこうや。

J2第4節 ウノ・ゼロでしか勝てない試合

2011 Jリーグ Division 2
第4節 ジェフユナイテッド市原・千葉△1 - 1△東京ヴェルディ
4位(勝点39)→4位(勝点40)

勝てないかー。これでも勝てないかー。本当に、サッカーってのは難しいものですね・・・・。

スタメンを振り返りましょう。GKは岡本。サスペンション明けの山口が右サイドバック。ミリガンの代表召集の影響で、センターは竹内と青木良太のコンビ。左は坂本。佐藤勇人ファン・ゲッセルのダブルボランチサイドハーフは、右が太田、左は村井。夏に新加入した大島秀夫が、トップの位置で初登場。深井とのツートップを組みます。米倉と林は軽く怪我をしてしまったようで戦線離脱。長くかからないといいんですが。

公式記録では、ジェフは14本、ヴェルディは15本のシュート。精度のいいものばかりではありませんでしたが、それでも決まっておかしくないシュートがいくつもありましたんで、よくもまぁ1-1なんていうロースコアで終わったものだなと。ポストやクロスバーにはじかれたり、両ゴールキーパーが素晴らしいセービングを見せたり、ディフェンス陣がゴール前で粘り強い守備を見せたりで、ジェフもヴェルディもチャンスをモノにできませんでした。あれだな、たぶんとりスタにフクアリの分のゴールを持ってかれちゃったんだなw だって、両チーム合わせて5本もポストに阻まれるなんて、そうそうあることじゃないでしょ。

という冗談は置いといて。実際、決定的なチャンスの多い試合でした。第三者目線で見れば、ロースコアながらもとても面白い試合だったんじゃなかろうか。ヴェルディのワイドな平面サッカーと、ジェフのカウンターアタックのやりあい。どちらも攻撃に迫力があって、互いのスタイルの強みを存分に見せつけ合ったゲームでした。ヴェルディは好調をキープしていると言っていいチーム状態ですが、ことジェフに関しては、復調に兆しが見えてきた、と肯定的にとらえてもいいかもしれません。少なくとも、ここ3試合のグッダグダなゲームからはずいぶん変わったように感じました。

加入発表から1カ月を経て、ようやくフクアリのピッチに立った大島秀夫は、僕の予想をはるかに超える働きを見せつけてくれました。最前線でのポストプレーは、まさに一級品。GKやバックラインからのロングボールを的確にフリックするだけでなく、持てると感じればきちんと納めて左右に振ったり、タメを作って大きくサイドに展開したりと、ポストプレイヤーのお手本のようなプレーを90分間通して見せてくれました。加えて先制点の場面や後半の太田のクロスからのヘッドなど、単純に高さを活かしたアタックもこなせる。よく効いてました。あれだけやれる選手が真ん中に構えていると、攻撃の選択肢もずいぶん増えますし、周りの選手もやりやすいんじゃないかな。実際ツートップを組んだ深井は、普段の左サイドでやっていたときと比べてずいぶん生き生きとプレーしていました。失点直後に、ロングフィードから大島がフリックして深井のビッグチャンスというのもありましたし、プレーエリアが大きく広がって動き回りやすくなって、深井の強みがグイグイ押し出せてて、すごく良かったです。ゴールに近づいてる雰囲気がずっとあって、得点のにおいってやつですか、そういうのが感じられました。これは大きな進歩ですよ。

反面、守備には相変わらず大きな課題を残しました。コンパクトなパスまわしとワイドへの大きな展開を織り交ぜて、守備のブロックを崩そうとするヴェルディのサッカーについていけないシーンもたくさん見られました。バックスの裏を執拗に狙うマラニョン阿部拓馬を完ぺきに抑えるのはどだいムリな話としても、ちょっとスカスカとられすぎですよ。中盤での圧力が全くかからないんで、一番重要な中盤センターから右に左に縦にと、全く自由に展開されてしまう。ドワイト監督は頑なにファン・ゲッセルボランチに起用していますが、特に後半は全く役割を担えていませんでした。ピッチの中で一番の高さを持っているのに、ハイボールに競りにも行かずただ見ているんじゃ、なんでそこにいるんだって思いますよ。チェックも甘いし左右のカバーにも動けないから、佐藤の負担があまりにも大きくてバランスが保てない。ここは一度ちゃんと見直してもらわないといけません。シーズン序盤は佐藤と伊藤のコンビでしっかりバランスが保てていたわけなので、ちゃんとフラットに能力を見てもらえないものだろうか。

次もホームで鳥栖戦です。鳥栖は今回6点取ってるんですよね。意気揚々とフクアリに乗り込んでくるでしょうし、なんせ昇格圏が見えるところまで来ているわけだし、普通に昇格争いのライバルですよ。つーかなんなんだこのダンゴ状態。1ゲーム差に6チームって、普通におかしいでしょ。カオスすぎる。でもここで1個2個勝てれば、ポンポンと上に行けるわけなんで、とにかくガムシャラに勝ち点を取りに行くっきゃない。

最後に、巻のことを書きます。川勝さんならやってくるだろうと思っていましたけど、やはりヴェルディの3枚目の交代カードは、巻でした。終盤のほんのちょっとの出番だったし、勝ちたい勝ちたい!の一心で叫んでたんで、正直あんまり巻のプレーを見ることはできませんでした。でも、アップのときに鳥かごの中で振り回されてたり、交代でピッチに入ってくるときの走り方だったり、こちらに向けて手を打って見せる姿だったり、やっぱり巻でしたよ。僕の知ってる巻でした。うん、そんな感じ。巻が本調子を取り戻して、長い時間プレーできるようになったら、今度はちゃんと巻のプレーを見に味スタに行ってもいいかもな。

[J'sGOAL]【J2:第4節 千葉 vs 東京V】レポート