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がんばりすぎずにあるこうや。

ちばぎんカップ まだまだこれから

2012 Jリーグプレシーズンマッチ 千葉ダービーマッチ
第18回ちばぎんカップ ジェフユナイテッド市原・千葉●0 - 1○柏レイソル

恒例のちばぎんカップに今年も行ってまいりました。今回はバックスタンドからの観戦。この席種は前売りで完売してくらいに大入りで、開場前の行列もすごいもんでしたが、下層階のハーフウェイライン前を確保できました。おひとり様観戦万歳。試合前のジェットスフィーンのパフォーマンスも目の前で見られたしね。充電不備でデジカメが使えなかったのが悔やまれるorz

今季初の公式戦に臨む両チームのスタメンを振り返ります。ジェフのGKは今年も岡本がファーストチョイス。バックラインは右から、坂本、竹内、山口智、武田。2列目はインサイド佐藤勇人と兵働、右に伊藤大介、左が深井。米倉と藤田のツートップという形です。対する昨シーズンのJ1チャンピオン・柏は、GKに菅野。酒井宏樹、近藤、増嶋、橋本の4バックと、大谷と今回は茨田のダブルボランチレアンドロ・ドミンゲスジョルジ・ワグネルが2列目に控え、北嶋と田中順也のツートップです。4人の新加入選手がメンバー入りしたジェフに対し、柏のスタメンは全員が"現有戦力"。新戦力のマッチングがネルシーニョ監督の満足できるレベルにまだなっていないのかもしれません。

結果は0-1での敗戦でしたが、見どころの多い試合でした。山口智と兵働のセンターラインが強力で、特に守備の場面ではチーム全体を的確にコントロールして、柏の強力な攻撃陣にしっかり対応していました。兵働がセンターにいた時間帯は全体のバランスがとても良くて、レアンドロやジョルジに中盤を蹂躙されることもなく、うまくスペースを埋めて時間を稼いで、両サイドバックの強みもちゃんと打ち消していました。北嶋の抜けだし対しては山口が巧みにラインをコントロールしてオフサイドに引っかけること4回。お見事。このクオリティは、さすがにJ1でレギュラーを獲っていた選手たちですね。素晴らしい選手が来てくれたものだ。

レフトバックに入った武田は、これでなぜ横浜で1試合も出番がなかったのだというほどに高いパフォーマンスを見せてくれました。序盤はオーバーラップのタイミングがつかめず迷っていたようですが、時間が経つごとに攻撃性を発揮して、どんどんアタッキングサードまで侵入。一昨年の関東大学リーグ2部でベストイレブンを獲得した左脚のアーリークロスは、精度も高くスピードも十分で、トップに高い選手たちがいるジェフでは大きな武器になります。失点の原因になってしまったバックパスのミスは言い訳の利かないものですが、プレシーズンでまだよかった。兵働にこってり絞られたことでしょう。すんげー怒ってたもん。守備力は課題が残ってますね。レフトバックの守備力問題は、まだ続くのかもしれん。

それから目についたのは、米倉のトップ起用です。昨年来「米倉はいわゆる"11番"の仕事に専念した方がいいかもしれない」とは言っていましたが、果たして大変いいパフォーマンス。昨シーズン前半にトップ下での起用でいくつも結果を出していた米倉ですが、藤田とのコンビ、また伊藤や兵働からのボールを引き出した動きで前線を活性化してくれました。フィジカルを活かしてボールをどこまでも追いかけ、心身の充実さも見せてくれましたよ。それだけに腓骨骨折で2ヶ月半の離脱というのは、ジェフにとっても、米倉自身にとっても大変残念な事態。しかししっかりと治してコンディションを取り戻し、夏以降そのフィジカルでジェフを支えてほしいと思います。ジェフの未来とサポの期待がかかっているのだよ。

柏のチームコンディションが万全ではなかったというのもあって、失点は工藤の1点のみ。しかしジェフの時間帯も多くあったしビッグチャンスも複数あったのに、無得点に終わったことは反省材料です。深井は序盤に珍しく右脚でのキックを見せましたが、"決めるだけ"のシュートをクロスバーにヒットさせて以降はぱったりと使わなくなってしまいました。藤田の動きも個人的にはやや物足りず、いまいち噛み合ってなかったなという印象です。佐藤健太郎佐藤勇人ボランチコンビは、これはまだまだ相性不足。役割分担がうまくいきませんでした。全体的に細かいミスが目立ったこともあって、攻撃にも守備にもスピード感が足りてなかった。ショートパスやトラップのミスは、それだけで致命的になることもあるわけだし、そのくせ練習次第でちゃんと修正できる部分なので、このあたりはなくしていかないと。それがなくなればだいぶ違いますよ。ゴールだって取れるし、不用意な失点も減るわけだから。

いずれにしろ、まだこれからのチームだってことです。開幕からいきなり全速全開で、っていう感じではない。現状まだ個人に頼る部分も多いし、連携が十分でないところも多々ある。つまりまだ伸びれるってことです。シーズンを通して成長してチームを作って、その中で空いている外国籍枠を有効にかつ妥協せずに使って上積みを図っていければいい。競争も激しそうです。大岩や田中佑昌は途中出場ながらいい動きを見せましたから、伊藤や坂本もレギュラー安泰ではない。こういう争いがいい方向に向くといい。なかなかワクワクするチームになったじゃないか。 いよいよシーズン開幕。やってやろうじゃないか。今度こそJ1に行こうじゃないか。

【2012Jリーグプレシーズンマッチ 千葉 vs 柏】レポート