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がんばりすぎずにあるこうや。

J2第40節 鉄板センターライン

2012 Jリーグ Division 2
第40節 ジェフユナイテッド市原・千葉○2 - 0●モンテディオ山形
6位(勝点63)→6位(勝点66)

朝6時発・23時帰宅の弾丸ツアーで、山形まで行ってまいりました。13時キックオフだからこそできるんですよねー。予報通りに向こうは雨で、しかも試合中は土砂降りになって、気温も下がって吐く息が白くなるほど寒かったんですが、試合に勝ったので辛いことは全部吹っ飛んじゃいました。アウェイで勝ったのって岡山以来なんですね。3ヶ月ぶりか・・・・。

スタメンです。GKは岡本。高橋峻希、竹内、山口智、渡邊の最終ライン。ボランチ佐藤勇人と、古巣対決の佐藤健太郎。兵働がサスペンションで、トップ下には大塚が入りました。サイドハーフは右に米倉、左が谷澤。最前線は負傷が癒えた藤田がスタメンに復帰です。荒田はベンチスタート。オーロイが登録外で代わりに戸島がベンチに入りました。町田はこの時期にベンチに入れるにはちょっと厳しいのかなぁ。

試合の入りははっきりと良くなかったと思います。ゲームメイカーの兵働がいないことで、いつも上に全体のバランスを意識した慎重な立ち上がりでした。テンポよく前にしかけて、早い段階で先制点を奪ってしまおうというより、試合の中でまず土台をちゃんと掴んでから攻めに出ようという感じで、そのせいで全体が引き気味になり、山形にリズムを持って行かれそうになってました。ボックス手前の危険な場所でいくつもフリーキックを与えてしまって、結果的には事なきを得ましたけど、しわ寄せが守備の方にいってしまっているなーと、良くない流れだなーと。山口がしっかりラインコントロールして細かく修正を図って、山形に決定的な仕事をさせなかったのは大変心強かったです。復帰初戦の前節は感覚的にフィットしきれていないところがありましたが、今回は本来の強靭な守備がすっかり戻ってまして、安心しました。前半に脚を痛めていたのでヒヤリとしましたが、結局90分やり通しましたんで、大丈夫なんでしょう。よかったよかった。

お互いに決定機をほとんど作れない前半だったので、ゴールレスのまま終わることも十分あり得ると思ってました。その閉塞感を吹っ飛ばしたのが竹内であります。谷澤の右コーナーキックにドンピシャで合わせた今季2ゴール目は、いろいろな意味でジェフが優位を立たせるものでした。リードを奪ったことで精神的な余裕ができたのはもちろん、守備はどっしりと構えることができたし、攻撃面では山形が前がかりになる裏を突いて速いカウンターを多く繰り出せるようになりました。攻守両面で目に見えて動きが良くなりましたね。単なる1点以上の効果があったと思います。

終了間際の荒田のゴールは、これはもうまさに山形の息の根を止める一発になりました。相手のミスが起点ですが、渡邊のグラウンダーのクロスボールもよかったし、荒田も巧く当てて清水の股下を抜いた見事なゴール。渡邊はああいう速いクロスは巧いんですよね。ファーサイドを狙ったハイクロスだと、どうしてもボールが山なりになってしまって相手の高い選手に跳ね返されてしまうんですが、膝から下くらいの低いボールだと鋭く速く入ってくるのでチャンスになります。藤田も荒田もそういうボールのほうが合ってると思うんで、どんどんやるといいと思う。現状では武田よりも上だと判断されているわけなので、これからアシストが増えれば確固たる地位を築けるはずです。ポテンシャルは良いものを持ってるんだから。

古巣対決になった佐藤健太郎は、ボールを持つたびに山形のサポーターから盛大にブーイングを浴びていました。本人もかなり期するところがあったでしょうが、相方の佐藤勇人と並んで中盤をしっかりと支えてくれました。今回はボールを持ってから左右に素早くはたく場面が多くありましたね。今季は主にアンカーとして、センターバックの前でファーストチェックを担う役割に実力を発揮しているサトケンですが、山形にいたときはむしろ攻撃のスイッチを入れるレジスタタイプだったわけで、前を向いてのボール捌きの巧さは既に証明されていますからね。勇人も前への推進力の火付け役として動き回っていたし、ここのダブルボランチはとても安定しています。

兵働に代わって出場した大塚翔平も良かった。彼のプレーにはひとつひとつにセンスを感じます。多分すごく頭もいいし、それでいて感覚的なものを優れているんでしょう。局所的に最低限必要なプレーを必ずこなして、その上でプラスアルファ何ができるかというところを考えながらやっています。優れているのにその実力を発揮しきれないのは、それを活かすための単純な「走り」の部分が足りていないからなんでしょうね。スタミナ的な部分もあるのかもしれませんが、アタマよく走れるようになったらもう不動のレギュラー確定ですよ。それだけのモノを持っていると思うし、がんばってほしい。来季どうなるかわからないけど、彼には本当に期待していますからね。

次はアルウィンで苦汁をなめさせられた松本が相手です。これがホームでのシーズン最終ゲーム。とにかくもう全部勝つしかないわけなので、全力でぶつかるしかありません。昇格1年目とはいえプレーオフを狙えるくらいまで躍進してきたチームなわけですから、ナメてかかったらまたやられてしまう。向こうはサポーターも動員をかけて大挙押し寄せてくるそうですから、それに屈しないよう精いっぱいの応援をせねばな。

雨だったのでカメラを出すのが怖くてあまり写真は撮れなかったんですが、山形で食べたグルメはもう全部がすごくおいしかったです。山形牛の串焼きは暖かくて柔らかくて脂ものっててもうスタグルのレベルではとてもなかったし、牛スジ煮込みもアツアツで冷えた身体にしみました。帰りには新そばも食べまして、これも香り高くて美味しかった。モンテディオのWebサイトに「数あるJリーグ開催会場でもトップクラスのグルメスタジアムとして、全国のサッカーファンに知れ渡っています」とあってそうだっけ?と首をひねっていましたが、まったく偽りなし。最強レベルですよ。山形いいとこですわ。ごちそうさまでした。

[J'sGOAL]【J2:第40節 山形 vs 千葉】レポート