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がんばりすぎずにあるこうや。

J2第1節 デジャヴ

2013 Jリーグ Division 2
第1節 ジェフユナイテッド市原・千葉●0 - 1○コンサドーレ札幌
-位(勝点-)→17位(勝点0)

2013年のシーズンは、いきなりの手痛い黒星でスタートです。42試合もあればそりゃどっかで負けるんだし、ホームだからって全勝できるわけないんですけど、でもこんなに早く負けるってこともないだろうて。ちばぎんカップで出来すぎなくらいの出来を披露して、こりゃあとんでもないことになるかもしれんぞ、なんて浮かれて舞い上がってたところ、甘くねぇぞとガーンとぶん殴られたのは、果たして良かったのか良くなかったのか。

スタメンです。GKは岡本。4バックは右に高橋峻希が復帰して、竹内、山口智、左はキム・ヒョヌン佐藤勇人と兵働のダブルボランチ。2列目は、米倉、谷澤、ジャイールの3人。最前線にケンペスを置いた4-2-3-1でスタートです。渡邊はグロインペインを再発してしまったようで、長期離脱は必至。これでレフトバックは藤本と合わせて専門職がそろって負傷離脱ということになってしまいました。こうなると武田の放出が悔やまれるんだよなぁ。まぁそれは言っても詮無いことですが。

ごらんのとおり、悪い意味で昨年と全然変わってません。1試合に1回は裏にポーンと抜けられて大ピンチ、というのがあったわけですけど、今回もそれでやられました。後半追加タイム入ってましたよ。最後の最後でなんでこうなってしまうのか、改めてデータでこう出されるとぐうの音も出ません。焦ってしまうのかなんなのか。

ちばぎんカップでは目立たなかったこのチームの"穴"が、今回はモロに露呈してしまった格好です。ボランチ佐藤勇人と兵働がともに攻撃系なので前を向いてプレーできる一方で、守備面ではどうしても難がある。佐藤は左右に動いボールをもらおうとし、兵働は低い位置取りからゲームメイクをしようとしていて、結果ミドルサードのど真ん中にボッカリと大穴があいていました。これ自体は柏戦でもあったことだったんですが、柏の中盤にいた谷口と茨田があからさまに調子が悪かったことでここを蹂躙されずにすんでしまい、弱点として認識できなかったんですね。それが今回は、札幌の中盤にいる上里、古田、神田の3人にこのスペースを完全に抑えられ、バックラインの前のファーストブロックが全く機能しない事態に陥ってしまいました。佐藤勇人は昨年はかなり守備の意識を高く持って貢献していたんですが、今年はそういう役割は求められていないのかな。にしても状況を見て対応するとかやりようはあったように思うんですけども。

ミドルサードに大穴があく一方で、アタッキングサードではペナルティボックス手前のいわゆる"バイタルエリア"が大渋滞を起こしてしまいました。ケンペス、谷澤、米倉に加えて佐藤勇人も入ってきて、ボールを動かすためのスペースが全然なくなってしまった。ここからワイドに開いて、起点を作ったりあるいは速いクロスを入れてみたりすればよかったんではと思いますが、足元足もとにつないでいく意識ばかりが先行していて、肝心のゴールに直結するラストパスだったり人の動きだったが全然見えなかったのが残念です。よく言う「ゴールのためのパス」になってないんですよね。パスそのものが目的になっちゃってる。

改善のために手を入れるとすれば、個人的には2つかなと思います。まずボランチのところに相手の攻撃をカッチリとストップできるアンカーを置くこと。もうひとつは前線の中央にしっかり体を張ってボールを収めることのできる選手を加えること。どーんと構えてくれる選手がいないと、全員が動きっぱなしでは局所的な意志を共有するのもすごく大変でしょうからね。幸いジェフにはそれができる選手がいるし、単純に個人の武器でリズムをガラッと変えられる選手もいますから、そういうところをうまく使ってほしいなと思います。そのために、リザーブメンバーは練習からちゃんとアピールすること。結果的に試合が不調に終わったことは、裏を返せば控えの選手にはチャンスなんですからね。

願わくばこれが今季最低の試合であってほしいなと思います。シーズンは長い。各試合は等しく1/42のゲームでありますけど、挽回の機会があるという意味ではまだいいほうです。次はアウェイで熊本、そのあとは栃木と天敵が続きますし、負けていい試合はひとつもありませんが、負けてしまったものを取り返すチャンスはまだあるんだから。がんばらねば。

[J'sGOAL]【J2:第1節 千葉 vs 札幌】レポート