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がんばりすぎずにあるこうや。

J2第8節 小粒の山椒

2013 Jリーグ Division 2
第8節 ジェフユナイテッド市原・千葉△0 - 0△ファジアーノ岡山
3位(勝点12)→5位(勝点13)

今回は他の用事で六本木に行っていたので、スカパーオンデマンドで観戦でした。昨年の岡山戦も何かの用事に重なって行けなかったんですよね。蒜山焼きそば食べたかったなー。桑原学さんの実況は、常に落ち着いていて聞いててとても心地がいいですね。解説の永井さんとのコンビもいいし、実にわかりやすくピッチの状況を伝えてくれています。

まずスタメンを振り返ります。GKは岡本。バックスは変わらず、米倉、竹内、山口智、大岩の4人。ボランチは兵働と佐藤健太郎のセット。ナム・スンウが負傷欠場で2列目には田中佑昌が入り、谷澤、ジャイールとラインを組みます。最前線はケンペス。筋肉系のトラブルで2試合欠場した高橋峻希がベンチに復帰し、後半途中からピッチに登場しました。

結果はゴールレスでのドロー。失点の少ないチーム同士の対戦なので予想された結果ではありましたが、スコアほどの凡戦ではありませんでした。ジェフも岡山も、実にクリーンによくファイトしてましたね。前半の30分くらいまでは岡山が優勢、そのあとはジェフが主導権を握るという試合展開で、お互いの攻撃の強みを発揮しながらも最終的には守備の粘り強さで両者無失点、というゲームでした。ジェフはボランチ佐藤健太郎と高く張ったライトバックの米倉から始まる攻撃が一つのパターンで、そこに谷澤と田中佑昌が絡んで右の深いところを崩し、中央にラストパスを入れるという形が中心でした。アタッキングサードで米倉を使う形はここ2試合で非常にうまくいっていたメソッドなのでそれを踏襲していたわけですが、今回は岡山の守備がとにかく固くて真ん中をがっちり固められていて、クロスを入れても跳ね返されるばかりでした。「右から人数をかけて崩す」という形にこだわりすぎた感は否めません。もっと思い切ってミドルとか狙ってもよかったかもしれない。

左のジャイールはボールを持って内に切れ込むドリブルを何度か披露しましたが、常に複数人で圧力をかけられて最終的には引っかかってボールロスト、というのがほとんどでした。大岩とのコンビネーションもまだ上手くいってませんね。大岩自身、左脚のキックに自信を持てていないこともあって深い位置でのプレーは消極的だし、ジャイールの単騎突破だけになってしまって、相手にとってみれば的を絞りやすくなっています。ジャイールが自信の強みを発揮できることはいいことですが、ワンパターンになってしまうと対策されたときに打つ手がなくなってしまうのがよくない。

得点が取れなかったのでいろいろと不満なところはあるんですが、しかし放ったシュートはほとんどが決定的なものでした。逆に言えばそれでネットが揺れてくれないのがもどかしくもありますけど、岡山のほんのちょっとした隙を突いてゴールを強襲しようという姿勢は迫力満点だったし、途中出場の高橋と大塚もその闘志を十分に見せてくれました。特に大塚はポジション争いにおける自身の立ち位置をしっかり認識して、短い出場時間の中でも自分にできることを精いっぱいやろうとして積極的に攻撃に絡んでいました。ひとつ惜しいシュートもあったしね。大塚には個人的に本当に期待しているので、もっともっとアピールして出場機会をつかんで、ジェフになくてはならない存在になってもらいたいです。谷澤とスンウというライバルの壁は高いけど、がんばっておくれよ。

それにしても、岡山の守備はめちゃめちゃ堅かった。淳さんも「あともう1枚が剥がせなかった」と言っていますが、守備にまわったときの5-4のツーラインは非常に強固でした。サイドハーフ田中奏一と田所は90分間ずーっと上下動を繰り返していて、ジェフのサイドにいる攻撃のキーマンを密着マークし続けました。スリーバックは真ん中をがっちり固めてペナルティボックスに入ってくるボールをかき出し続け、最後の砦たる中林は類稀な反応速度で枠に飛んでいくシュートを全部防いでくれやがりました。それからボランチの千秋と仙石。この2人は攻守に奮闘して、ファーストディフェンスもきっちりこなすし、オフェンスのスイッチも入れるし、自分でボールを持ってDFをひきつけて、決定的なラストパスを送ることもできる。盤石の大心臓です。それに呼応して前線3枚もガンガン前に出てきて、前半はかなり押し込まれました。いやー参った。あそこまでチームとして成熟できているっていうのは、間違いなく3年以上積み上げてきたモノの成果でしょうね。影山さんは「強くないですよ。たまたまですよ(笑)」なんて言っていて、まぁ謙遜ではなく本音だと思いますが、しかしたまたまで出来上がるクオリティでは全然ないです。1人ひとりは決して強力なタレントを持っているわけではないですけど、チームとしての練度がハンパじゃない。強いですよ。

ホームだから3ポイントを取りたかったですが、しかしある意味納得のドローでもあります。大事なのは我慢して我慢して、辛抱強くポイントを拾っていくこと。焦れて前に出すぎて、反動で失点しては元も子もないですからね。次は中2日で水戸とのアウェイゲームです。早くもこれて今季の北関東アウェイはおしまいなんですね。まぁ、今季は1勝1分できているとはいえ、北関東は鬼門ですからね、さっさと終わってくれるに越したことはないw 僕は仕事を終わってからでも間に合うロケーションなので、直行で駆け付けようと思います。平日なのでなかなかサポーターも集まらないでしょうけれど、その分余計にがんばってきますよ!

[J'sGOAL]【J2:第8節 千葉 vs 岡山】レポート