ひちょりじゃないほう

数日前から噂になっていた森本貴幸の加入が発表されました。カターニアからのなんと完全移籍加入。ちょっと前にユナパに現れたという話があって、そのときは馴染みの菅澤さんや唐井さんに挨拶に来ただけだろうと思っていたんですが、この段階ですでにある程度ツバはつけていたんでしょうね。明日の練習からチームに合流して、週末の松本戦から出場できるようになるようです。そんなすぐにピッチに出すかどうかはわかりませんけどね。

15歳からJでプレーしていたので、もう中堅かベテランかというイメージがありますが、実はまだ25歳。米倉や藤本修司と同い年です。それでも早い時期からイタリアへ渡って、実績を積み重ねた選手。カターニアというクラブ自体はセリエAの中堅クラブの域を出ませんが、それでもイタリアという国でアジア人選手が主力の座を勝ち取るというのは、大変難しいことなので、それだけの実力を持っているということです。今年所属したUAEのアル・ナスルでは、ACLでも6試合で3ゴールして信頼を得ていたということですし、なんといっても日本代表として南アフリカの地を踏んだ選手。文字通り「世界を知っている」ということが、今のジェフにもたらす影響は大きなものでしょう。高いポテンシャルを持っているのは誰もが認めるところでしょうしね。

とはいえ、僕自身は森本のプレーに関してそれほど「スーペルな選手である」という印象がありません。ヴェルディにいたころは僕はまだJリーグを熱心に見ていませんでしたし、代表戦での出場時間はそれほど長くない。イタリアにいってからのプレーをじっくり見る機会もほとんどありませんでしたから、良い印象も悪い印象もそれほど持ってないんですよね。海外で積み重ねた実績がこの年代の選手としては群を抜いているのはわかっていますが、ここ数年はケガの影響もあって満足に出場機会を得られていないという情報もあるので、実力をその通りに発揮してくれるかどうかにはちょっと懐疑的になっている部分もあります。

でも、Yahoo!のトップに載るほど話題になっているし、サポーターからの期待は大変に高まっています。鳴り物入りでチームに加わったのだから、やってもらわねばなるまい。シーズン途中で加入する特に前線の選手は、戦術理解や連携熟成に時間を要するのでなかなか活躍しづらいですが、日本人選手ですし、森本ほどの個性を持った選手ならそんなのお構いなしにゴリゴリ突き進んでくれるかもしれません。大塚や米倉、高橋など、同年代の選手も多くいますし、スムーズに融合してくれることを願うばかりです。

若干の閉塞感が漂うこのチームに、それを打破するだけのエネルギーを与えてくれることを期待しています。ようこそジェフユナイテッドへ。