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がんばりすぎずにあるこうや。

なでしこ1部第4節 Re:First Step

2016 プレナスなでしこリーグ1部
第4節 ジェフユナイテッド市原・千葉レディース○4 - 3●AC長野パルセイロレディース
2016/04/16(Sat.) 13:00 東金アリーナ陸上競技場
9位(勝点1)→8位(勝点4)

年に1度の東金開催。相変わらず遠くて難儀しますが、でもシャトルバスも出るしだいぶ行きやすいほうかな。行きはいいんだけど、帰りの電車が本数が少なくてなかなか苦労するんですよね。今回は大網でうまく接続してくれて助かりましたけども。

前節までの苦しい流れを断ち切るべく三上監督が打った一手は、守備面で真ん中のブロックを厚くすること。具体的には、これまでの4-1-4-1を、昨年までの4-2-3-1に戻すことでした。センターバックに櫻本さんが復帰し、ボランチを瀬戸口さんと西川さんの2枚にして、泊と横山のところに入ってくるボールに常に複数人でアプローチできるようにする。ボランチを横に並べることで、サイドの守備に対する個々人の運動量をうまく分散する。攻撃はショートカウンターを主にして、ある程度中盤を省略して、菅澤さんのポストプレーと小沢寛ちゃんのスピードを頼みにする。約束事をシンプルにしたことで、全体のバランスが良くなってボールがよく動くようになりました。

強い風が吹く中で風上に立った前半は、そのアドバンテージとポジションのマッチングが見事に噛み合って、20分間で3得点の大爆発。にっしーはペナルティボックスやや外でパスをカットするとすばやくゴールに正対し、左脚を思いっきり振り抜きました。ちょうど僕が見ていたメインスタンドから弾道がきれいに見えまして、GK池ヶ谷の指先から絶妙に逃げていくスライス回転がかかって、ゴール左隅にズドン。あれはベストゴール級ですわ。小沢寛ちゃんは、菅澤さんがアタマでフリックしたのにうまく抜け出して、池ヶ谷と1対1を実に冷静に股抜きゴール。CKからごちゃごちゃっとしたやつには深澤さんが反応してねじ込みました。バックスはほとんど守備機会がないほどで、出来すぎなくらいの前半でした。

で、後半は当然風下になるわけで、そうすると一転劣勢に。浮き球への対応が上手くいかない中で、プレー機会の多くなったバックラインにミスが目立ち始め、そこからの3失点でした。斉藤あかねも横山久美も巧かったけどね、でもその前に致命的なクリアミス・パスミスをしちゃってるので、周りのフォローも含めて見直さないとと思います。ミスするのはしょうがないけど、それにどう対応するかが大事、ってやつ。シュート数は、前半が9:3、後半が3:7なので、いかに"別のゲーム"になったかというのがよくわかります。みっつがきれいなループショットを決めていてくれて、本当によかった。

前節退場処分を受けた山根さんに代わって、GKには根本望央。在籍6年目にして、ようやくリーグ戦初出場・初先発の機会が巡ってきました。「緊張はしていなかった」そうですが、試合前の円陣で発声を任されたときには、やっぱりちょっとぎこちなかったようで、思わぬ笑いが起きていました。むしろこれがあったからテンションが少しほぐれたのかもしれません。前半から長野の決定機がいくつかありましたが、1対1のシュートをドンピシャでセーブしたりと、大活躍でした。結果として3失点してしまいましたが、根本さん自身にミスがあってのものではないので、役割はしっかり果たしたのではないかな。

みっつがスタメン出場を続けて本格化を目前にし、寛ちゃんも自分の強みを活かしはじめ、にっしーは今季の抱負としていたロングシュートのゴールを早くも達成。若手が活躍して、レジェンドの深澤さんも相変わらずのダイナモぶりを発揮する中で、残すは"絶対エース"菅澤優衣香の完全復活です。3得点して押せ押せだった前半には、みっつも寛ちゃんもにっしーも千野さんも瀬戸口さんも深澤さんも、みんな「ユイカに点を取らせる!」ために奔走していました。実際決定機も複数あったんですけど、残念ながら今節も無得点。この人のゴールが、今季のジェフレディースに残された最後のピースです。次こそ、待っているぞ。

4点取っても安心しきれない、最後にバタバタする展開になってしまいましたが、なんとか逃げ切って今季初勝利を挙げました。内容はともかく、ひとつ勝ちを取ったというのが大事です。未だ下位グループで苦しい立場ですが、ここをきっかけにして、浮上への確かな一歩としなければ。

さて、ご贔屓の上野紗稀ちゃんですが。

サイドバックでフル出場。ケガもなくコンディションも良好で、フルタイム出場を続けています。ファンとしてはそれが何よりもうれしいですよ。元気にピッチで走り回ってくれるのが一番だもの。

システムが守備的な4-2-3-1に変わりましたが、長野はわりと中央によってビルドアップする形を取っていたので、サイドのスペースは比較的手薄でした。なので、深澤さんを追い越して深いところのスペースを強襲したり、鋭角にカットインしてボックス付近までドリブルで持っていったりと、攻撃面の持ち味を存分に発揮してましたね。押せ押せだった前半にはシュートも打ったし、アシストの付きそうなクロスも入れたし、左でいいアクセントになってました。もちろんこれは、右サイドで千野さんとみっつが奮闘して、相手のDFをある程度引っ張ってくれていたからこそと思います。

後半は我慢の時間が続きましたが、終盤になるにしたがってゲーム全体がルーズになって、逆に攻め上がりのチャンスも増えた印象。決定機を作るには至りませんでしたけど、終始いいバランスで左サイドのリズムを作れていました。ハーフウェイでボールを受けてショートカウンター気味にドリブル突破した時に、相手に引っかけられてけっこう豪快にひっくり返ってましたけど、そのあとも普通にプレーしてたので大事はなさそう。なかなかないシーンだったんで、珍しくもあり、ちょっとビックリもしてしまったよ(笑)

いつも以上に上下動を繰り返して、アタッキングサードでの瞬発的なプレーも多かったので、終わったあとは珍しくちょっとバテた感じでしたね。でも、ああいうプレースタイルこそが、上野ちゃんの一番の強みであり魅力なのです。これからもしっかりコンディションを整えて、迫力あふれるプレーを見せてほしいと思います。

そうそう、翌日のフクアリ「ヤクルトマッチデー」では、いつものようにヤクルトのサンプルを配って、なんとJ'sGOALにまで載っちゃいました。また人気出ちゃうなー!お疲れさまでした。

次は同じ下位グループの高槻とのアウェイゲームです。ここはしっかり勝っておかないといけません。ゴールデンウィークの過密日程を前に、チームの勢いを上向きにして入っていけるよう、万全の準備をして戦い抜きましょう!