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がんばりすぎずにあるこうや。

J2第2節 背骨の頑丈さ

2012 Jリーグ Division 2
第2節 東京ヴェルディ●1 - 3○ヴァンフォーレ甲府

ジェフが京都のアウェイゲームなので、今週は味スタまで行ってきました。他の開催を見ると、なかなかいいタイミングでこの組み合わせが実現したなと、日程くんに感謝です。僕の目的はひとつ。ヴェルディの巻と中後、甲府にローン移籍している青木孝太を見に行くことです。

ひとまず両チームのスタメンを振り返ります。開幕で新加入の松本に快勝した東京は、GK柴崎以下、森勇介、土屋、高橋祥平和田拓也のバックライン。中盤センターに小池純輝が構え、その前に小林祐希と中後が陣取る逆三角形のトレスボランチ。前線はジョジマール、西、阿部拓馬の3枚です。対するアウェイの甲府は、GKは荻晃太がファーストチョイス。古巣対決の福田健介、新加入のドウグラス、キャプテン山本、大卒ルーキーの佐々木というフレッシュな4バックに、保坂と伊東のダブルボランチ。右に柏、左に堀米が開き、前は高崎とダヴィのツートップです。

押されながらもPKから先制点を奪ったヴェルディでしたが、均衡状態は中後の負傷退場で一気に瓦解してしまいました。交代で入った深津は中後が抜けた穴を埋めるのはまるで至らず、中盤でのボールホールドと前後のリンク、相手の中盤へのファーストチェックを、全部小林が負担してしまうんですね。そうなると、攻撃では長いボールをジョジマールに当ててという形が主になって、しかしそれには甲府ドウグラスが非常によく対応していました。おかげで西や阿部拓馬もその良さを引き出せず。逆転されてビハインドになってからはパッタリと足が止まってしまい、アタッキングゾーンに入るのすら苦労する有様でした。今回は、はっきりとヴェルディの「完敗」というゲームです。

前節途中出場から今回はスタメンに名を連ねた中後は、わずか30分ではありましたが躍動しました。小林と並んで中央で攻撃のタクトを振り、バイタルエリアでボールの置きどころを作る重要な役回り。右のプレースキッカーも務め、相手にボールが渡ってしまった際の中盤でのファーストチェックも担うなど、ヴェルディのサッカーに置いてキーになる仕事を任されています。セレッソでは昨年後半以降出番が少なくなってしまったこともあり、久々のスタメンで期するところもあったでしょうから、早い時間帯での負傷交代は本人も不本意のはず。ただ自力で歩けていましたから、負傷の程度はどんなに重くないと思います。お大事にな。

終始試合のペースを握った甲府は、ドウグラス、保坂、ダヴィというセンターラインが非常に強い。ダニエルという強力でクレバーなストッパーと、サイドで1対1守備に定評のある吉田豊が抜けて、守備力の低下が心配された甲府ですが、ドウグラスはそれを払拭してあまりある働きでした。高さもあってハイボールも対応できるし、キックは両足使えるのでフィードも安定する。しかし彼がこれだけのパフォーマンスを発揮できたのは、隣で山本がしっかり支えたからだということは忘れてはなりません。
ボランチに入った保坂は、一昨年の固い守備力をちゃんと取り戻したようです。中盤を左右にしっかり動きまわり、ヴェルディの推進力をきっちりと刈り取ってアタックゾーンへの侵入を防ぐ。そこからポンポンと短いパスで前に送ると、ダヴィがちゃんとボールを収めてくれると。ダヴィはずいぶん動けるようになりましたね。札幌での全盛期にはまだ遠いんでしょうが、高崎と2人でいると、相手にとってはなかなかに厄介。土屋も高橋も、この2人をどうやって止めようかと最後まで苦労していました。

それから個人的に目についたのは、右サイドハーフに入った柏好文のキレキレっぷり。あいつあんなに巧かったのか。片桐とのコンビでボールを持ち、ステップ一発で和田拓也をブチ抜くこと数度。3点目のアシストでは、僕は座った位置から柏とほぼ目線が同じだったはずなんですが、僕には中央のダヴィしか見えていなかったのに、柏にはマイナスでフリーになっている片桐がちゃんと見えていた。着実にレベルアップしてますね。今年は化けるかもしれん。

巻と青木孝太は、今回は残念ながら出番なし。アウェイ側のメインスタンドで見てたので、巻は写真を撮ることもできませんでした。青木は、なんとなくまだちょっと浮いてるかなーって感じです。他の選手と談笑している様子もあんまり見えなかったし、なじみ切れてないのかしら。現状サイドハーフのセカンドチョイスは永里になっているようで、出番がまわってくるには時間がかかりそうです。しかし時間はたっぷりある。途中出場でも攻撃のアクセントとして十分威力発揮できるわけだから、焦らず練習を続けていくことです。チャンスはあるはずだからね。

[J'sGOAL]【J2:第2節 東京V vs 甲府】レポート