stellacadente.blog

がんばりすぎずにあるこうや。

J2第18節 切り裂きジャック

2012 Jリーグ Division 2
第18節 ジェフユナイテッド市原・千葉○2 - 0●ヴァンフォーレ甲府
3位(勝点33)→2位(勝点36)

お待ちかねの小瀬であります。今回もあずさで日帰りで行ってまいりました。まぁトラブルがないわけではなかったし、小瀬に行った以外は食ってばっかでしたが、しっかり楽しんできましたよ。もちろん、勝ったからこそ「楽しかった」って言えるわけですけどね。

スタメンです。GKは岡本。バックスは大岩、竹内、山口智、武田のいつもの4人。ボランチが今回は佐藤勇人佐藤健太郎のセット。田中佑昌と兵働の両翼、前線は藤田と米倉のツートップです。サポーターが待ちに待った2人がついにスタメンに復帰。控えのGKが大久保になり、伊藤大介はベンチスタート。レジナルドが登録外になっていますが、さて何かアクシデントでもありましたかね。

全体として、おおむね想定通りの試合運びといったところではないでしょうか。前節は鉄壁の守備を貫いた岐阜に足下をすくわれましたが、オフェンシブなサッカーを標榜する甲府がドン引きなサッカーをするとは思えない。最前線のダヴィをしっかり捕まえて抑えつつ、ポゼッションして相手のバックラインを必要以上に引きずり出して裏を開けさせ、快足アタッカーのスピードにモノを言わせてゴールを陥れる。リズムをつかみきれない序盤こそグイグイ押し込まれてシュートの雨あられを浴びましたが、これを我慢して凌いでからはジェフのゲームに持ち込めました。前半の2ゴールはいずれも件の快足アタックからのものだったし、中盤から前の流動性も戻ってきて、いい距離感とテンポでボールをまわす本来のジェフのサッカーがしっかりと展開できていました。

チャンスメイクとフィニッシュの双方をダヴィ一人に頼る甲府の特性上、センターバックのうちの一人をダヴィに付きっきりにさせるというのは定石です。今回その大役を任されたのは竹内彬。終始激しく体をぶつけて必死に食らいついて、ついにダヴィの攻撃力を完封。お見事。その分スペースや右サイドのケアは佐藤健太郎が入って、サトケンは攻撃にはなかなか顔を出すことができませんでしたが、木山監督はそれも織り込み済みだったようです。スタメン復帰した佐藤勇人がサトケンの分も十二分に動き回って、目立たないながらも中盤に抜群の安定感をもたらしていました。バランスを考えたのか2列目から飛び出していくようなプレーは影をひそめましたが、やっぱり利いてますよ。中盤は伊藤大介やミリガンとたくさん人材がいますが、それぞれ違う特徴があってそれを活かせているのが大きい。選択肢は多いに越したことはないですからね。

米倉は実にすばらしかった。ちばぎんで大ケガをして戦線を離脱して、自分がいないうちにチームが開幕ダッシュして、6連勝までして、アタッカーはみんな調子いいし、かなり焦ってたはずです。それでも、戻ってきていきなり結果を出せちゃうのがすごい。スピードスターという感じではないしハイタワーでもないんですが、感性のままにひたすらボールを追いかけていくプレースタイルは、ジェフでは米倉にしかない武器です。盛田も佐々木津田もずいぶん手こずってましたもんね。これでまた層が厚くなって、木山さんも頭を悩ますんでしょう。僕は今年は米倉には本当に期待していて、だからこうして鮮烈な復帰を果たしてくれたのが本当にうれしい。今年こそ、背中のNo.11を"自分のモノ"にしてほしいです。

今のジェフのカウンターの鋭さはピカイチだと思います。特に田中や深井の両翼は、2人だけで攻撃を完成させられるほどの迫力と切れ味を持っています。先制点のアシストをした田中は相変わらず周りが良く見えていてゴールの匂いを巧みに嗅ぎつけているし、地元凱旋になった深井も途中出場の強みを活かして左サイドを駆け回りました。最終盤になってもカウンターで相手ゴールまで攻め切れてしまうというのは、ビハインドの状況で前に人数をかけたい相手にとってはとんでもない脅威。90分通して見せるキレのあるスピード攻撃は、今のジェフのサッカーにはなくてはならないものです。どんな相手にもこれができるようになれば、もう言うことなしなんですけどね。

甲府にローン移籍中の青木孝太は後半途中からピッチに登場。満足に出場機会が得られない中で必死にがんばっているようですが、この試合のプレーでもどこかもがいているような感じで、強みを発揮するには至りませんでした。今の甲府のスタイルでダヴィや高崎のバックアップを務めるのはかなり荷が重いかもしれませんが、でもこのままだと来年どうなるかわからないし、ケツに火が付いているのは本人も分かっているはず。ポテンシャルは相当あるはずなんだから、もっともっとガツガツやってほしい。マイク・ハーフナーがいなくなったことでジェフでのチャントをそのまま使ってもらえてるんだし、甲府サポの期待にも応えないと。僕らもホントに期待してるんだから。

次はミッドウィークの鳥取戦ですが、鳥取はリーグ最多失点だということで、おそらくガッチリ引いて守ってくるでしょう。つまりテーマは岐阜戦と一緒です。あれから11日、敗戦をどう分析してどう対策を立てたのか、重要なのは課題を克服していくことです。また連勝をスタートしてさらに上に行けるように、精一杯頑張りましょう。がんばるぞ!おー!

[J'sGOAL]【J2:第18節 甲府 vs 千葉】レポート