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がんばりすぎずにあるこうや。

J2第15節 勝って兜の緒を締めよ

2012 Jリーグ Division 2
第15節 ジェフユナイテッド市原・千葉○4 - 0●ロアッソ熊本
4位(勝点27)→3位(勝点30)

2試合で10得点。一気に得失点差を荒稼ぎしましたね。最終的に勝点できわどい争いになったときに、得失点差の有利が利いてくることもありますから、取れるときに取れるだけ取っておくのは大事なことです。それにしても昨年まであれだけ苦しんだ堅守の熊本相手に4得点とは、いやはやサッカーとはわからないもの。これで4年ぶりの5連勝になりました。

スタメンです。GKは岡本。DFはトゥーロン国際大会への壮行試合となる大岩、それから竹内、山口智、武田。ボランチには伊藤大介佐藤健太郎。右に田中佑昌、左に兵働が開き、今回は深井と藤田のツートップでした。佐藤勇人は引き続きベンチ入り。前節登録を外れた大塚が再びベンチメンバーに名を連ねています。

過去2年"フクアリ劇場"を警戒してスタートエンドを入れ替えてきた高木監督ですが、今年も例に漏れずそれをやってきました。ゴール裏からは盛大なブーイングが起きましたが、まぁでも3年目にもなると心構えもできてくるというもの。それなら前半のうちにゴールを呼び込んでやればいいと、瞬く間に3ゴール。これがまたどれもこれも素晴らしいファインゴールでした。サイドバックからの鋭い低いクロスにアタッカーがニアで合わせたのは2つと、テンポの良いパス回しで始まったミドルレンジからのビューティフルショット。実に気持ち良かったですね。熊本のスリーバックの脇を突いたサイドバックの攻撃参加が面白いようにハマりましたし、中央でも人数をかけて自由にボールを動かせていました。熊本のプレスもあまり強くなかったんですね。

攻撃陣は、町田戦での反省がしっかりと活かされていました。バックラインを高めにキープして中盤をコンパクトに保ち、ボールポゼッションをできるだけ高めて主導権を離さないサッカーですね。中盤から前は実に自由にピッチを動き回って、開いているスペースや相手選手の間あいだに入ってパスをもらおうとする。ボールを受けると常に複数の選択肢があって、その状態が単発でなくてしっかり連動している。そういう動きを連続させて相手の守備網を瓦解させ、威力のあるアタッカー陣がバックラインの裏へ入って仕留める。印象的だったのは3点目の流れです。中央での速いパス回しで相手選手を引き付けて、右の深いところにボッカリと空いたスペースに兵働の鋭いパスが出る。大岩はスピードに乗ってボールを追いかけながらも、まったく冷静にゴール前の状況を把握して、田中にドンピシャの低いクロスを入れるという完璧な崩し方。これには木山さんも満足だったんではないでしょうかね。たぶんこういう攻め方が木山さんのやりたいサッカーの象徴なんじゃないでしょうか。

50分までで4点をリードできてしまって、そのあとはちょっと、いやだいぶ気が抜けたというか、変に余裕を持ってしまった感じでした。岡本の連続ビッグセーブと熊本FWの決定力のなさゆえに無失点で終われたようなもので、伊藤も山口も岡本に昼メシ1回づつ奢らなアカンわ。前半からけっこうトバシたこともあって、チーム全体のペースを抑えたんだと思いますが、反面ボールを奪われてからは熊本の速攻にちょっと後手になることが多かったですね。佐藤健太郎は前半早々に警告を受けていたことでガードの迫力に少し陰りが見えていましたし、センターバックの山口も珍しく不安定でした。竹内がしっかり身体を張ってカバーしてくれて助かりましたが、守備の面で意思の統一が中途半端だったかもしれません。守備の際のコントロールはもう一度練り直して引き締める必要があるかもしれませんね。

5節区切りの第3セットは、すべて白星でMAXの15ポイントをゲット。第2セットのマイナス分を帳消しにしました。こうしてちゃんと取り戻せるのは素晴らしいことですね。次は大分とのアウェイゲーム。相性のいい相手ではありますが、スリーバックシステムの安定したサッカーでここ8試合で4勝4分だそうで。京都に逃げ切り勝ちしたり富山から3点取ったりしてるもんな、相性に頼ってたらいかん。でも勝たないといかん。僕は例によって現地には行けませんが、こちらから勝利を祈っております。行かれる方、よろしくお願いします!

[J'sGOAL]【J2:第15節 千葉 vs 熊本】レポート