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がんばりすぎずにあるこうや。

J2第4節 相当の辛抱が必要だ

2013 Jリーグ Division 2
第4節 ジェフユナイテッド市原・千葉△1 - 1△ガイナーレ鳥取
8位(勝点4)→10位(勝点5)

3連戦の2戦目、ミッドウィークのホームゲームは、2試合連続のドローになりました。負けてはいないが勝ててもいない。じりじりとじれったい試合展開が続いて、結果も出ないので不満がつのるばかりになってしまいがちです。チームを作っている途中だということはわかっていつつも、昨年の縦に速いサッカーの気持ち良さが抜けていないのか、どうしても遅攻中心のサッカーにはもどかしさを感じてしまいますね。早く慣れなきゃいけないんだけど。

スタメンです。GKは岡本。高橋峻希、竹内、山口智キム・ヒョヌンの最終ライン。佐藤勇人佐藤健太郎が中央に並び、米倉、谷澤、ジャイールの2列目。てっぺんにケンペス。ベンチ入りメンバーを含めて栃木戦と全く同じになりました。2試合メンバーアウトしている深井は、練習には参加しているということなので、コンディションの問題なのかもしれません。

前半の展開はすごく良かったと思います。両サイドバックが高い位置取りを維持して攻撃に絡み、2列目の3人もポジションを流動的に変えながら、人もボールもぐるぐると動くサッカー。鳥取のバックラインをグーッと押し込んで試合のペースを握れていました。ヒョヌンはこの2日間でサイドバックの動きを相当勉強したようで、アタッキングサードの深い位置まで追っていくとか、真ん中に合わせてラインを上げ下げについていくとか、基本的なところがきちんとできていました。クロスボールも2本くらいきれいなのを上げてましたしね。たった2日でここまで変わると思わなかった。驚きました。高橋はサイドチェンジのロングパスを受けて前方の広大なスペースを一気に駆け上がり、ここを基点にゴールへアプローチしようとしていたし、これはよく効いていました。米倉やジャイールも、サイドからバイタルエリアまでを引っ掻き回して自身の強みを存分を発揮してくれたと思います。谷澤は相変わらずのトリックスターでしたが、今回はやや動きが重かったかな。ただ、先制ゴールへの判断は素晴らしかったです。決定的なシュートはほとんど谷澤が打ってましたね。

で、これが後半になると途端にペースがガタ落ちして、動きの乏しいサッカーになってしまったのは一体全体どうしたことか。高橋とヒョヌンは変わらず高い位置をキープしようとしていましたが、鳥取が前からプレスに来るようになったことで両サイドの後ろのスペースをセンターバックがカバーするようになり、それに伴ってボランチのポジションがグッと下がってしまって、前後の距離感がおかしくなって停滞してしまった。インサイドハーフの位置に人がいないので、攻撃のスイッチを入れる役目を担う人が不明確になってしまい、結果縦への意識を持ったパスが全く出なくなって、ペナルティボックスの手前までしか入り込めない。交代出場したスンウや大塚を含めて、個のクオリティは申し分なく発揮できているのに、それが組織として連動していかないんですよ。だからショートパスも満足につながらないし、ヒールパスとかストレート系のロングパスとか、奇をてらったことをしたって味方を振り回すばかり。

意識がまるっきり合ってないんですよね。コミュニケーションが取れてない。

失点シーンなんか最たるもので、百戦錬磨の大ベテランである山口智がそのきっかけになってしまったように、チーム全体で調和が取れていないということの現れでしょう。簡単にサイドに逃げるなりすればよかったものを、戦術上なのかなんなのか変にビルドアップを始めることを選択してしまって、あの結果です。後方からビルドアップを始めてじっくりと攻撃の形を作ることは淳さんの基本的な考え方だと思うんでそれ自体は否定しませんが、局面局面でそれが適切かどうかの判断は選手に委ねられるわけですから、それはちゃんとコミュニケーションをとって擦り合わせをしておかないといけない。こだわりが裏目に出てしまうんでは、良くなるものもならないと思うのでね。鳥取には7本のシュートを打たれましたが、守備は全体としてはよく守れていたわけなので、無失点で終わらなければならないゲームだったんじゃないかな。それがこういう形でポイントを取りこぼすのはもったいないです。

淳さんは開幕以降まったくスタメンをいじらない一方で、チームとしてのパフォーマンスには全然満足した様子がない。悪かろうがなんだろうが、ある程度以上にメンバーを固定して熟成させるというのが淳さんの方針のようです。ならばこちらも辛抱するしかない。状況を打破する特効薬もないし、淳さんが「まだまだです」と言うのは「まだまだ出来上がっていないし、まだまだこれから伸ばすチームだ」ということなんでしょうから、それなら僕は黙ってついていくしかないんだろうなと思いました。例年以上にしんどいシーズン立ち上がりになっていますけど、ゼロからスタートしてるんだから、生みの苦しみはあって当然か。

連戦の最後は、序盤の山場のガンバ戦です。向こうは代表選手2人が不在ですが、それを補って余りある選手がずらりとそろっています。ガンバと戦うのは4年ぶりですが、ガンバとの試合はいつもがっぷり四つの好ゲームになっていたので楽しみにしています。とはいえ地力の差は明らかですから、ボッコボコにされてもおかしくはない。そのあたりは開き直って見ることにしますよ。

終了後、昨年ジェフにいた武田と、2009年までトップの試合出場はないながらもリザーブズに在籍した奥山が、ゴール裏まで挨拶に来てました。ジェフから旅立った選手がフクアリに来たことは幾度となくありますけど、こんな近くまで来たのは初めてじゃないかな。短い間でもちゃんとジェフを好きになってくれたんだなーと、感慨深かったです。そういう魅力がこのチームのどっかにあるんだから、ちょっとやそっとでへこたれてはおれんよな。がんばらないと。

[J'sGOAL]【J2:第4節 千葉 vs 鳥取】レポート