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がんばりすぎずにあるこうや。

J2第38節 勝者のメンタリティ

2013 Jリーグ Division 2
第38節 ジェフユナイテッド市原・千葉○2 - 1●横浜FC
4位(勝点61)→4位(勝点64)

早起きして三ツ沢に行ってまいりました。横浜は決して遠くはないんですけど、時間が早いとやっぱり大変です。まぁでもそれがちゃんと報われるような試合になって、いい気分で帰れたのはとてもよかった。これで3連勝ということで、内容も伴ってチームとしても調子は上向きです。プレーオフに向けて順調に歩を進めていると言っていいんじゃないでしょうかね。

スタメンです。GKは岡本。バックラインは、米倉、竹内、山口智高橋峻希。今回もボランチ佐藤健太郎山口慶のコンビ。2列目は右に兵働、中央に町田、左が田中佑昌。最前線にケンペスです。山口智が復帰した以外は前節と同じスターティングオーダーですね。キム・ヒョヌンは今回はメンバー外になりました。

夏に6連勝したときとは違って、この3連勝はしっかりとアクションサッカーを展開して、自分たちから試合のペースを作って押し込んでいくサッカーができるようになっています。以前やっていた「弱者のサッカー」はJ2を戦って勝つという観点で非常に現実的で即効性のあるものではありましたが、でもジェフというチームにあっているのは、言うまでもなくこっちのほうなのかなと思うし、淳さんが作ろうとしていたのもこういうサッカーなんでしょう。中央とサイドとを満遍なく使って、全員がしっかりと役割を果たして相手に攻め勝つというスタイル。受け身に立つサッカーではなく自分たちからアクションを起こして相手に打ち勝つというのは、見ているほうも爽快だし、やってる選手たちも気持ちいいと思いますよ。結果もついてきたことで、試合後に選手たちが笑顔で引き揚げていくのが見られるようになりました。いい傾向です。

核になっているのは山口慶町田也真人。共に天皇杯で素晴らしいパフォーマンスを見せて、リーグ戦で起用され、その期待にきっちり応えているという完璧なサイクルで台頭した2人です。佐藤健太郎を加えた中央のトライアングルは、チーム全体のポジションバランスを整理して攻撃のリズムを作るのに大きな役割を担っています。1点目の佐藤健太郎のアシストは見事なものでしたが、もともと縦のパスセンスは非常に高い選手で、ただジェフではアンカーの役割が大きかったのでなかなか発揮できなかった部分。その負担を山口慶が担当することで、持ち前の攻撃センスを存分に発揮できるようになったということです。 町田も今回はフル出場して、前線で相手DFにプレスをかけ続けました。佐藤謙介とはずいぶんやりあっていて、フィジカル勝負になるとどうしても分が悪くて吹っ飛ばされてしまう場面も多々ありましたけど、でもあの位置でビルドアップを自由にさせないのは重要なことだし、ボールを奪ってショートカウンターに持ち込めれば、前にはポテンシャルの高いストライカーがいるわけなので、町田のやっていることはひとつも間違ってません。

中盤センターが安定して、ボールの収まりどころや攻撃の基点がはっきりしたことは、そこだけではなく前線や両サイドの動きにもメリハリがついて好影響です。そうなると、交代出場した谷澤や森本の強みも活きてくるわけだし、決勝点をアシストした竹内の意外すぎるオーバーラップもちゃんとチャンスになるんですよね。接戦ではありましたけど、接戦をモノにできるようになったというのはプレーオフを見据えればこれ以上ない好材料です。

勝ち越したあとは大岩を入れて割り切って守備を固めたことでずいぶん攻め込まれましたが、全体の意識がはっきり共有できていたことでピンチらしいピンチを作りませんでした。やるべきことがはっきりしてるってのは大事なことですよな。このチームはとにかく試合をきちんと締めるってことがド下手だったので、勝ちきる意識が強く見えるようになったのは心強いです。

神戸とガンバが勝ちましたので、数字の上でも自動昇格はなくなりました。大変に残念なことですけど、もうずいぶん前にプレーオフを勝ち抜く方向に意識は切り替わっているので、思ったほどショックはないです。それよりも残りの4試合+2試合をきちんと勝っていくことが大事。プレーオフフクアリでやるためには負けられませんのでね。次の札幌戦は鬼門のドーム。残念ながら僕はオンタイムで試合を見ることができませんが、北の大地から吉報が届くと信じて応援しています。

[J'sGOAL]【J2:第38節 横浜FC vs 千葉】レポート