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がんばりすぎずにあるこうや。

J2第17節 絶体絶命

2013 Jリーグ Division 2
第17節 ジェフユナイテッド市原・千葉●1 - 3○モンテディオ山形
6位(勝点27)→6位(勝点27)

もはや思い出したくもないゲームですが、負けたことは事実です。スコア以上にひどい内容の試合で、今季最低なんてもんじゃない、およそ僕が今まで見てきたジェフの試合の中でも五指に入るくらいに酷い試合でした。守備も攻撃も何にもできず、交代もことごとく空まわって、あげく前節と同じ過ちを繰り返すという有様。「絶対J1」?ハッ、笑わせんな。

佐藤健太郎がサスペンションで、兵働を1列下げ、左にジャイールを入れたメンバーでしたが、懸念された守備力の低下がものの見事に顕在化しました。序盤からグイグイ前に出てフォアチェックをかけてくる山形に対して、ポジション的にも気持ちの面でも完全に引いてしまって、やろうとしていることがまるでできない。中盤センターの一番大事なところにボッカリと大穴が空いていて、前線につながるパスをスコスコ通されてしまい、またそれにチェックをかける人もいない。リトリートは相手のカウンターの速度よりもずっと遅くて、相手を遅らせることもなくただそこにいるだけになってしまう。メンバーが変わって役割が変わるはずなのに、場面場面で「自分が何をしなきゃいけないか」が把握できていないんじゃないだろうか。

バックラインからのビルドアップも、中盤でボールが足下につかなかったり、狭いところに追い込まれて強引に抜こうとして引っかけられたりで、全然前に運んで行けない。ハイボールの競り合いは負けっぱなしだし、相手DFの裏に抜けようとしたりサイドの深いスペースに走りこんだりしても、出し手が受け手を見ていないから裏を取ることもできない。ボールを奪ってさぁ前に走ってカウンターを仕掛けようと持ち上がっても、周りにも真ん中にも誰もいないんじゃ、数的不利になってボールロストするのなんか誰でもわかる。"走らない"のか"走れない"のか知らないけど、走らないチームに未来なんかないよ。J2では誰よりも走りきったチームが勝つんだってことくらい、もうわかってるでしょ。

単なるハイボールの競り合いに2人で飛んでいって重なっちゃったりとか、フリーの味方に預けるのにパスがズレて慌てて追いかけたりとか、せめて声かけあうくらい普通にやってくれよと思いますよ。素人じゃないだからさ。

連勝中もなんだかすっきりした感じがなく、ヒヤヒヤしながら勝ってきた印象がぬぐえませんでしたが、結局それはこのチームの方向性がはっきりしないからなんですよね。理想と現実の間にあまりにも大きな乖離があるというのが、ありありとわかるわけです。シーズン17試合もやってこの状態なんですから、ここから夏を迎えて劇的な向上なんて期待できないじゃない。3月の鳥取戦で「相当の我慢が必要だ」って書きましたけど、それからもう2か月経ってるんですよ。その上でこれなんだから、もう理想を追いかけることはできないってことなんじゃないでしょうか。

昨年まで攻撃と守備の大心臓を担っていたベテランの2人、兵働と山口智が、ここ数試合は完全にマイナス要因になってしまっています。戦術にこだわりを持つのはいいことだしそれをピッチ上でコントロールできる人材は必要でしょうけど、でもそれはサッカーをするにあたっての基本の「き」ができてからの話。結局、このチームにはJ2で闘うための基礎すら十分に備わっていないってことが、この2試合で証明されてしまったわけです。ならば、小難しい戦術どうこうよりも、まずきちんと原点に戻るところから始めないと。

このままこの道を進んでも未来はないってことはもうわかりました。だから、あらためて他のやり方を模索するほかない。次は本来は大一番の神戸戦ですが、もはやミッションはそんなところにはなく、新たな道を探し始める第一歩にするしかありません。メンバーを入れ替えるとか、戦術をガラッと変えるとか、相当ドラスティックに変化させないと、このスパイラルは終わらない。選択するのは淳さんですが、すでに待ったなしの場所まで来てしまっているのは確実です。

負けていい試合なんかないけれど、1試合を踏み台にするくらいの覚悟でメスを入れないと、このチームは良くなっていかないのかもしれません。辛いね。

[J'sGOAL]【J2:第17節 千葉 vs 山形】レポート