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がんばりすぎずにあるこうや。

J2第36節 輝け、我らの希望の星

2013 Jリーグ Division 2
第36節 ジェフユナイテッド市原・千葉○2 - 1●ヴィッセル神戸
6位(勝点55)→5位(勝点58)

どん底で迎えた首位神戸との大一番でしたが、なんと2-1での大勝利でありました!下位にはてんで弱いのに、首位にはなんでこんなにしたたかに勝つサッカーができるのか不思議でしょうがない。これは気持ちの問題に近いんでしょうかね。今回は視点を変えて2階席から見ていましたが、ゴール裏もすごく盛り上がっていたし、選手たちの目もギラギラと光っていたし、ひさしぶりにスタジアムの一体感を感じました。

スタメンです。GKは岡本。バックスは右から、米倉、キム・ヒョヌン山口智、大岩。佐藤勇人佐藤健太郎がドイスボランチで、2列目には右に兵働、中央に町田也真人、左が田中佑昌。ワントップにケンペスを置きます。高橋峻希は後半から途中出場。そして谷澤はメンバーアウトしました。彼も決してメンタルの強い選手ではないので、ひとつここでリフレッシュさせる意味もあったかもしれません。

開始早々に訪れた2つのチャンスをモノにできず、直後のピンチで失点して神戸のクオリティの高さを見せつけられて、これは見事な負けパターンにハマってしまったなぁと思いました。神戸はボールにアプローチする出足がとにかく早く、マイボールになったら脇目も振らずにゴールに向かって突き進む。ツートップの小川と森岡バイタルエリアでぐるぐる動いてマークの的を絞らせず、中途半端にギャップが空いたところにマジーニョが突っ込んできたりポポが弾丸ショットを突き刺してきたり。センターバックの2枚以外はまるでポジションなんかないかのように流動的に位置を変えて、ジェフのディフェンスは大混乱に陥っていました。失点シーンも、結果的には相馬はノンプレッシャーで絶妙の場所に低いクロスを入れられたし、トップスピードで走ってきた小川に対しても十分な圧力をかけられていなかった。1失点で我慢できましたが、防戦一方になってもやむなしでした。

ボランチのところで十分に相手の攻撃をディレイできずにバックラインに過剰な負担がかかってしまっている中で、淳さんの指示か彼が自分で判断したのか、佐藤勇人はほとんど最終ラインに吸収される形で守備に全力を置くことにしたようです。ケンペスのコンディションがよくてハイボールである程度勝てていたし、町田と兵働もテンポよくボールをまわせていましたから、前はもう任せると割り切ったのかもしれません。後半は神戸の出足が少し鈍ったこともあってサイドバックのポジションを上げることもでき、神戸のDFの裏に抜け出すやり方も徹底されて、徐々に前線が活性化してきました。とにかくシンプルに、ここの役割をしっかり認識してこれをきちんとこなすことで、攻撃面では迷いなく前を向けるようになっていた。大きな変化です。

2列目の位置でプレイメイカーの役割を与えられた2年目の町田也真人は、まさしくMOM級の大活躍でした。足下の柔らかいタッチで相手をかわし、予想を裏切るイマジネーションで楔のパスをグサグサ通しまくる。密集した中でもショートパスを通せるというのは、それだけ味方同士で意思疎通ができているということだし、なにより信頼し合っている証拠でしょう。町田のプレーは、見てて面白いですよね。長い時間動き続けることもできるようになったし、きちんと期待に応えてくれています。次世代のファンタジスタとはよく言ったものだ。

終盤は1人少なくなってしまって非常にタフな展開になってしまいましたが、森本と米倉の強靭なフィジカルを存分に生かしたボールキープもあってしっかり試合をクローズしました。あれはすごいわ。あの2人で2分半使いましたからね。とにかく何が何でも試合に勝つんだってとこがビシビシ伝わってきたのがすごく嬉しかったです。必死に走って、ボールを追って、がむしゃらに食らいつく闘志こそが、最近のジェフに足りなかったもの。この試合をきっかけにして、気持ちが戻ってくるといいな。

残り6試合。まだまだ力のある相手との試合が続きます。宿った闘志を消すことなく、むしろ大きく燃え上がらせて、上昇気流に乗っていきましょう。

[J'sGOAL]【J2:第36節 千葉 vs 神戸】レポート