stellacadente.blog

がんばりすぎずにあるこうや。

小さなファイター

深井が2013年シーズンで契約満了になることが発表されました。大きなケガをしてしまって復帰に時間がかかるということで、一度クラブとの契約を離して治療に専念するとのこと。その先のことは全く未定のようです。

深井がジェフに来たのは2008年。残留争い真っ只中でもがき苦しんていたときでした。この時に中途入団した選手の活躍は誰も彼も素晴らしかったですが、中でも深井のインパクトはものすごかった。11試合で4ゴールという衝撃のパフォーマンスに、僕も胸を熱くしたものです。

2006年のナビスコカップ決勝で相手方にいる深井を見て、その圧倒的なスピードとクイックネス、なにより常にゴールに向かっていく迫力に釘付けになりました。新潟や名古屋にローン移籍したときにはいつも「ジェフに来ればいいのにー」って思ってたから、本当に来てくれた時は飛び上がるほどうれしかった。残留を果たした翌年には、慣れ親しんだ鹿島を離れてジェフに完全移籍してくれて、これからずっと深井のプレーを間近で見られるとワクワクしました。あの時の興奮は今でも鮮明に覚えています。その期待に、深井は見事に応えてくれました。ピッチを弾丸のように駆け回り、誰よりも走りまくって、そしてゴールを決める姿にはシビレました。すっげーカッコイイんだよ。

昨年はたびたびのコンディション不良もあって、出場も14試合とプロ入り後最低の数字になっていました。それでも深井はあまり大きなケガをする印象がないし、サッカー選手としてはまだやれる年齢だし、ピラティストレーナーの奥さんのサポートもあるので、これほどの大事が起こっているとは想像もしなかった。シーズンが終わった後に大怪我をしてしまうなんて。タフな深井がケガが原因でジェフを離れるというのが、とてもショックでやるせない思いです。

深井は「選手として一番苦しい時にジェフに救ってもらった」と言っていますが、深井に救われたのはむしろ僕らのほうでした。感情を隠さず、常に熱く、目いっぱいの笑顔でサポーターに応えてくれる深井に、どれだけ救われたことか。深井のゴールはどれも印象深いですよ。ゴールを決めると必ずスタンドの側まで来て、胸のエンブレムに手をやって拳を突き上げるんです。「一緒に戦ってる!」って感じがすごくして、勇気づけられたなぁ。

いまはまずしっかりケガを治してもらって、またコンディションを整えて、いつかもう一度フクアリのピッチで会えることを信じて待つしかありません。戻ってきた深井がまたのびのびやれるように、J1に昇格して、また笑顔で一緒にサッカーやろう。

ありがとう、深井。本当にありがとう。