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がんばりすぎずにあるこうや。

J2第12節 ストライカーの条件

2014 Jリーグ Division 2
第12節 ジェフユナイテッド市原・千葉△2 - 2△FC岐阜
16位(勝点15)→16位(勝点16)

大型連休の厳しい連戦の最後は、点を取り合ってのドローでした。群馬戦でひとつ結果を出してパフォーマンスも良かった大塚をさっそくスタメンで起用して、代わりにケンペスがベンチに。中2日ですから好調を維持しているほうを選ぶというのはひとつの原則論ですけど、これが当たったかどうかは難しいところ。結果的にはケンペスの2ゴールで追いついたわけですしねぇ。

開始5分で、これは相当相性の悪いサッカーをされているなという感触はありました。スピードをフィジカルでグイグイと押し込んでくる岐阜のやり方は、ボールを落ち着けつつセンターバックボランチからのショートパスと裏への中距離パスでビルドアップするジェフのサッカーと真っ向から対立するものです。実際ジェフのポジションバランスは早々に崩されてしまい、落ち着く間もなく先制されてしまいました。前半の岐阜の勢いはものすごいもので、ボランチとバックラインとGKの総勢7人を総動員してやっとこさ凌ぎ切ったという感じ。攻撃がかなり単調になってしまいましたが、それもやむなしでした。相手の勢いを食い止めるので精一杯で、じっくりと攻撃を形作っていくことなんてできやしなかったんだもの。

これが90分間続くとなるとかなり厳しい結果になってしまうなと思ったんですが、中2日・中3日・中2日の過密日程でこれほどのハイテンションサッカーが持続できるわけもなく、60分以降は岐阜のプレスもトーンダウン。そこで最前線のターゲットを1枚増やして、左右からのクロスを効果的に使おうとしたのが奏功しました。ケンペスは、相手の前に入ってのヘディングだと後ろからチョイと押されてポップフライになってしまうんですが、相手の後ろからになると前のディフェンスをなぎ倒して強烈なショットをたたきこめるんですね。いつもああやればいいのにねw 前線が2枚になったので岐阜のマークが分散して、ボックス周辺に徐々にスペースができるようになってからは、ジェフも機動力を活かして攻められるようになりました。森本の足元へ柔らかくボールを入れる戦術も継続して、うまく噛み合ってのドロー。勝ち越せるチャンスもありましたけど、2試合連続大逆転となると出来すぎだしね。

キム・ヒョヌンはやはりセンターバックの選手でありました。ナザリトのスピードをあれほど抑え込めたのは彼の働きによるところが大きいです。上背もあるし、中央でのプレーのほうが活きると思うのよね。山口智が欠場したために急遽真ん中で出ることになって、それがかえって良いほうに出ました。ポカもやるけど、それをちゃんと取り返す働きができているのも好印象です。

森本は、もっとシンプルにシュートを打ちにいってもいいような気がしますね。本人は「チャンスは作れているけど、ただシュートが入らない」と言っているようですが、正直なところまともにシュートを打つところまでいけていないのが現状です。ちょっと慎重になりすぎてます。ストライカーなんですから、もっと本能に正直になって、前を向いたらズドン!ゴールが見えたらドカン!みたいな姿勢でもいいと思うのよ。周りがこれだけチャンスを演出してくれているんだから、最後の仕上げはエゴになって壁を突き破っていけばいい。それこそが森本の強みではなかったかなと思うのです。 次は中4日でのアウェイゲームです。これでようやく連戦も終わり、もうひとがんばりです。

[J'sGOAL]【J2:第12節 岐阜 vs 千葉】レポート